頭皮アトピーは【育菌】で治せ!!

【頭皮アトピー】とは?

頭皮の赤みや乾燥したフケ、かゆみ、抜け毛などの症状は、頭皮アトピーかもしれません。


出典:アトピー写真ブログ

 

頭皮のバリア機能が弱ることで起こってしまう症状には、頭皮アトピー(アトピー性皮膚炎)の他に皮脂欠乏症(乾皮症)などがあります。

頭皮アトピー

皮脂欠乏症(乾皮症)

 

頭皮にいる【常在菌】とは?

頭皮には「皮膚常在菌(ひふじょうざいきん)」がいます。

「菌」と聞いて、「え!!」と思うかもしれませんが、頭皮だけではなく、実は人間の体は菌だらけ。

肌に棲みついている菌は1兆個

腸内には100兆個もの菌がいると言われています。

そのうち頭皮には以下のような代表的な菌達がいます。

かゆみや炎症、フケなどの原因になる悪さをする菌もいますが、異物や病原菌から肌を守ってくれている菌もいます。

 

表皮ブドウ球菌…肌にツヤを与えてくれる、肌にいてもらわなくてはならない優秀な菌です。

黄色ブドウ球菌…頭皮や髪周辺は、黄色ブドウ球菌の密集地帯。

フケやかゆみの原因にもなり、フケやピアスの穴などにはこの黄色ブドウ球菌がいっぱいいると言われています。

アクネ菌…ニキビで有名な菌ですが、増えすぎなければ肌にうるおいを与えてくれるいい菌です。

マラセチア菌… 脂漏性皮膚炎 の原因菌。

白癬菌… 頭部白癬 や、水虫などの原因菌。

 

菌の世界は人間社会と同じ。

「バランス」を保って生きています。

ですがそのバランスが崩れることで、体に不調が起こります。

皮膚の優秀菌【表皮ブドウ球菌】

表皮ブドウ球菌とは、肌にうるおいを与えてくれる超優秀菌です。

皮脂や汗を食べて分解し、弱酸性の「脂肪酸」を出しています。

これが汗や皮脂と混ざり合って乳化し、肌をしっとりと潤わせてくれています。

この脂肪酸と汗や皮脂が混ざったものが「皮脂膜」と言われ、病原菌や雑菌からブロックし、皮膚をPH4.5~6.5の弱酸性に保ってくれています。

アクネ菌も皮脂を食べ、脂肪酸とグリセリンに分解してくれています。

グリセリンは保湿剤に含まれている成分で、肌をしっとりとさせるものです。

 

頭皮がうるおっているのはこの菌たちのおかげだったんですね。

頭皮がカサカサ、フケやかゆみで悩ませられているのは、この表皮ブドウ球菌たちが活躍できていない証拠。

もっと育ててあげなければなりません。

 

この超優秀菌の【表皮ブドウ球菌】を育てる育菌コスメ「プロメディアル」も開発されています。


出典:ロート製薬

しかしこれら表皮ブドウ球菌が減ってしまうと、黄色ブドウ球菌が増え、かゆみや乾燥の原因になってしまうのです

頭皮の洗いすぎに注意!!

頭皮の洗いすぎは表皮ブドウ球菌が減り、肌がアルカリ性に傾いてしまうため、病原菌や黄色ブドウ球菌が繁殖し、頭皮トラブルになってしまいます。

よく言われている「湯シャン」がいい、というのはこのためです。

※湯シャンとは、シャンプーなどの洗浄成分を使わず、お湯のみで汚れや雑菌たちを流すというものです。

この表皮ブドウ球菌たちが出してくれている皮脂膜を必要以上に洗い流さずに済むため、フケや乾燥で悩んでいる方には1度試してもらいたい方法です。

せっかく表皮ブドウ球菌が出してくれているうるおい成分を、シャンプーのしすぎにより洗い流し、かえってトラブルを起こしていたのは他ならぬ自分自身かもしれません。

ただし、誰もが湯シャンが向いているというわけではありません。

その時の頭皮の状況をよく把握し、自分で調整しなければなりません。

 

頭皮アトピーは【黄色(おうしょく)ブドウ球菌】のせい?!

黄色ブドウ球菌とアトピー

アトピー性皮膚炎と黄色ブドウ球菌について、以下のような興味深いデータがある。

●乾燥性症状主体のアトピー性皮膚炎患者の前腕屈折部(ひじの内がわ)と前額部(おでこ)の検査をすると、

六四パーセント(四五名中二九名)の人は前腕屈折部から黄色ブドウ球菌が検出された。

七一パーセント(四二名中三0名)の人は前額部から黄色ブドウ球菌が検出された。

(資生堂リサーチセンター 勝山雅子さんたちの研究による)

引用:人体常在菌のはなし 青木 皐 著

アトピーによるかゆみの原因は、黄色ブドウ球菌の増殖によるものらしいのです。

「では黄色ブドウ球菌を殺菌すればいいのでは?」

そう思うかもしれませんが、うまい具合に他の優秀な菌達を殺さず、黄色ブドウ球菌だけを殺菌することができないから厄介なのです。

 

では、どうすればいいのか?

優秀菌達を増やせばいいのです!

表皮常在菌たちが増えてくれると、悪さをしていた黄色ブドウ球菌の増殖や活動を抑えてくれます。

 

【育菌】で頭皮のバリアを強化する

肌の優秀菌達が嫌がるものを遠ざけることが大事

・紫外線から頭皮を守る…紫外線は皮膚常在菌が嫌がるものです。

しかしあまり過剰に日焼け止めなどをべたべた塗るのはよくないです。

海や山に行き紫外線を浴びなくても、「生活紫外線」のように日常における、家事(洗濯物を干す、買い物をする)による紫外線を浴びるのは主婦にとっては仕方のないこと。

毎日しっかり保湿をしてたっぷり睡眠をとることが大事です。

1日1.5リットルの水を飲む…皮膚常在菌達もそのほとんどが水分で出来ています。

水分を取ると血流がよくなり、常在菌の住みやすい体温を保ってくれます。

・タンパク質を摂る…肌や髪はタンパク質で出来ています。

タンパク質が不すると細胞の生まれ変わりが遅くなり、肌がカサカサになりやすく、常在菌の元気もなくなります。

バランスのよい食事がいい菌を育てます。

・ヨーグルトを食べる時はオリゴ糖と食物繊維を一緒に摂る

ビフィズス菌の大好物はオリゴ糖です。

食物繊維で腸内環境を整えビフィズス菌の棲みやすい環境を作ります。

 

腸と肌はつながっています。

腸内に棲んでいる常在菌達が活躍してくれると、皮膚の常在菌にとっても棲みやすい環境になります。

体の内から、外から、「育菌生活」で頭皮アトピーの悩みも改善しましょう。

 

 

今回参考にさせていただいた青木皐さんの著

「菌子ちゃんの美人法」

「人体常在菌のはなし」という書籍があります。

人間の体は菌と共存していて、私たちの体は菌達によって守られているという内容です。

頭皮アトピーをはじめ、アトピー性皮膚炎や皮脂欠乏症など、皮膚のバリア機能が弱ることで起こってしまう皮膚トラブルでお悩みの方には、ぜひ読んでほしい書籍です。

ネットではわからない菌の世界のことが詳しく書いてあります。

読むことで、今まで知らずに自分で悪化させてしまっていたことや、するべきことなどが書かれているので、読むだけで皮膚トラブルを軽減させてくれるのではないかと思ってしまう本の内容になっています。

是非ご参考にしてください。

 

菌子ちゃんの美人法 [ 青木皐 ]

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人体常在菌のはなし 美人は菌でつくられる (集英社新書) [ 青木皐 ]

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へあとらぼ~hair trouble laboratory~髪のお悩み研究所

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