白髪染めを使いだしたら、白髪が増えてきた気がする…。
白髪染めをし始めて、そんな風に感じた経験はありませんか?
白髪が増える原因と、その対策をご紹介します。
目次
白髪染めのメカニズム
通常、白髪染めと言うと「アルカリタイプのヘアカラー」を用いることが多いです。
アルカリタイプとはどんなものかと言うと、薬剤が1剤と2剤に分かれていて、それらをよく混ぜ合わせて用いるヘアカラーのことです。
1剤には酸化染料、アルカリ剤、界面活性剤が含まれていて、2剤は過酸化水素が含まれています。
これらを混ぜ合わせることで次のような作用が起こります。
◖アルカリ剤と界面活性剤の働きにより、各成分が毛髪内に浸透する
◖アルカリ剤と過酸化水素によって発生する強い酸化力で脱色(ブリーチ)
◖酸化力により、酸化染料が酸化重合を起こし発色が始まる
ここで、白髪染めなのにブリーチ??と思われるでしょうが、実は白髪染めでも通常のオシャレ染めでも同様に、毛髪内のメラニン色素をブリーチする作用が起こっているのです。
自身の持つメラニン色素をブリーチしながら同時に酸化染料を毛髪内部に浸透させ、白髪に着色させているのが、アルカリヘアカラーのしくみです。
ではなぜ白髪染めは白髪を増加させる原因と、言われているのでしょうか?
白髪を増加させる原因とは?
白髪染めには上記にも記されているように1剤と2剤に分かれています。
その2剤に当たる「過酸化水素」、これが、白髪を増やす原因と言われているのです。
「活性酸素」とう言葉を聞いたことはありますか?
身体をサビさせると言われているものです。
今や病気の90%は活性酸素が原因と言われているほどです。
この活性酸素ですが、実は体内で4種類の活性酸素が作られています。
① スーパーオキシド
② ヒドロキジラジカル
③ 一重項酸素
④ 過酸化水素
このヘアカラーの2剤にも使われている活性酸素の「過酸化水素」が、毛根周辺に蓄積されると、メラノサイト細胞の活動を弱めてしまうため、メラニンの生成に必要な酵素(チロシナーゼ)を破壊してしまうため、メラニン色素が作られなくなってしまうのです。
これは、2009年、アメリカで行われた実験でも「過酸化水素の蓄積も白髪の大きな原因の1つである」と言うことがわかっています。
髪はもともと白髪?!
実は髪の毛はもともとみんな白髪です。
生まれたての髪には色がついていないため、白髪なのです。
髪の毛の毛根にあるメラノサイトという細胞の色付け工場的なところで、せっせと黒く着色されています。
しかし何らかの原因で、納品されるはずの色素や栄養素が送られてこなかったり、働き手がケガを負ったり、疲れが出て動けなくなってしまうと、髪への着色が遅れたりできなくなったりして、白いまま出荷されてしまう…
と、そんな感じです。
納品されるはずの色素というのは「メラニン色素」と言われているもので、ユウメラニン(黒色色素)とフェオメラニン(黄色色素)があります。
日本人独特の黒髪は、ユウメラニンの量が多いためです。
欧米人などのブロンドヘアは、このユウメラニンの量が少ないためで、人種や人による髪色の違いは、このメラニン色素の種類と量の違いによるものです。
このように髪色を決める上でも大事な役割をしているメラノサイト細胞の活動を弱めてしまう「過酸化水素」は、白髪を染める上で必要なものありますが、逆に白髪も増やしてしまう原因にもなってしまうのです。
では、白髪を増やさないための方法はないのでしょうか?
いくつかご紹介します。
対策1:頭皮に薬液をつけない
通常、白髪が目立ってきて一番気になるのは「根元」です。
そのため白髪染めでは特に頭皮にまで薬剤をべったり塗りがちです。
しかし、人間の髪は3日で約1mm伸びると言われているので、その3日分早く伸びるのを我慢をして、頭皮から浮かせて塗れば、過酸化水素の影響も少なく、頭皮へのダメージも軽減できます。
対策2:残留過酸化水素を除去
ヘアカラーの薬剤反応は約48時間継続すると言われています。
そのため、施術後のダメージの進行を防止しなくてはいけません。
頭皮に残った残留過酸化水素を除去することで、白髪の予防やダメージの進行を予防することができます。
【エンザエスキュー】
このような酵素ローションで活性酸素を中和し、髪に残る残留過酸化水素を防止して白髪の増加を防ぎます。
対策3:過酸化水素を使わない次世代カラー
【ボタニティーカラー】
このボタニティーカラーは、過酸化水素を使用せず、水と混合するので白髪予防対策にピッタリ。
また、通常のヘアカラーにはクリーム状に保つための油や界面活性剤、防腐剤、シリコーンポリマーなどが含まれていますが、パウダー状にすることで頭皮や髪に悪い影響を与える余分な成分を極力排除することに成功。
自然派思考の方におススメの白髪染めです。
アレルギーでヘアカラーができない人にも安心して使えるのではないでしょうか?
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