こんな大きいフケって見たことありますか?
出典:Yahoo!知恵袋
毎日しっかり洗っているのに、髪を梳かすとこんなに大きいフケの塊が出てくる!
しかもフケをよく見ると髪の毛が生えていたであろう痕跡のあるポツポツの穴!!
こんな大きいフケの塊には何か原因があるの?
大きいフケの原因と改善方法をご紹介します!
目次
なんで大きい塊になるの?
「フケ」と言って思い浮かべるのは、パラパラと乾燥した粉状のものを思い浮かべる方が多いと思います。
それが、どうしてこんな塊になってしまうのかというと、実は「皮脂」が関係しています。
なんだか頭皮にベタつきを感じませんか?
皮脂の分泌量が多くなると細かなフケにはならず、このように大きい塊になりやすいのです。
逆に皮膚が乾燥していたり、皮脂の分泌が少ないと、細かなフケになります。
アトピー性皮膚炎や乾皮症などの症状をお持ちの方が、細かなフケになりやすいのは、皮脂の分泌量が少ないためです。
そのため、この大きな塊の出来るフケは「脂性フケ」と呼ばれています。
大きなフケの出る原因って?
この脂性フケはとにかく大きいことが特徴です。
何故大きいのか?
それは、頭皮の新陳代謝が乱れ、サイクルが早くなっているためです。
通常誰でも「基底層」で新しい細胞が生まれ、皮膚表面へと上がっていきます。
健康な頭皮の人は約2週間で「角質層」まで上がり、そこからさらに2週間頭皮を守ってくれています。
と、いうことで頭皮の細胞は、約1ヶ月のサイクルで剥がれ落ちています。
でも、ここで疑問が生まれませんか?
健康な頭皮の人ってフケが出ていませんよね?
それは何故か?
実はきちんと約1ヶ月のサイクルを終えて剥がれ落ちる細胞は、目に見えない程細かいサイズなのです。
ではなぜフケとして見えるかというと、頭皮の新陳代謝のサイクルが乱れていることが原因しています。
新陳代謝のサイクルが乱れていると、細かくなる前に頭皮から剥がれフケとして気になりだします。
更に、過剰な皮脂も手伝って大きなフケとなり剥がれ落ちてしまうのです。
頭皮には皮膚常在菌といって様々な菌が棲みついているのはご存じですか?
皮脂はそういった菌のエサ。
エサが増えると当然菌達も増えていきます。
もちろんいい菌もいれば悪い菌もいるので、菌がいるから悪いわけではありません。
菌が増えることで、頭皮の常在菌バランスが崩れ、悪い菌が繁殖してしまうことが原因なのです。
頭皮にとって悪い菌というのは「脂漏性皮膚炎」などの原因である「マラセチア菌」などです。
こういった菌が増えると頭皮は炎症を起こしやすくなり「さらに皮脂を出そう」「さらに代謝を良くしよう」とするため、悪循環が起こります。
皮脂が多くなるのはなぜ?
そもそもどうして皮脂が過剰に分泌されてしまうのでしょうか?
その原因には次のようなものがあります。
① インナードライが原因?
皮膚は最表面に皮脂膜、その↯に細胞間脂質(セラミド)の水分バリアがあります。
しかし何らかの原因により、その細胞間脂質(セラミド)が減少すると、肌の水分量が減少してしまうため、それを補うために皮脂が多く分泌されてしまうのです。
しかし、皮脂がいくら多く分泌されたとしても、根本の細胞間脂質(セラミド)が増えなければ改善されません。
<対処法>
●睡眠をしっかりとる
睡眠不足になっていませんか?
セラミドは睡眠中に作られます。
しっかり睡眠をとることで改善できる場合があります。
●頭皮に直接セラミドを補う
頭皮ケアローションを使用すると良いでしょう。
「キュレル 頭皮保湿ローション」
② 脂質異常症が原因?
過食や運動不足による肥満、喫煙や過度なアルコール摂取、ストレスなどを溜め込んではいませんか?
脂質異常症とは、脂質の代謝がうまくいかず皮脂を大量に供給してしまう症状です。
血中の中性脂肪値が必要以上に増える場合や、悪玉コレステロールの増加や、逆に善玉コレステロールの減少などがある場合、脂質異常症が疑われます。
過剰な脂質を体外へ出す為に皮脂を過剰に分泌してしまうのです。
高齢者に多いと言われていますが、若くても体の機能異常により起こる可能性があります。
原因としては
●生活習慣の乱れ(特に内臓に脂肪が溜まる肥満の場合、悪玉コレステロールや中性脂肪が多くなる傾向にあります)
●遺伝(家族や血縁者に脂質異常症や心筋梗塞を起こしている人がいませんか?)
●ホルモンの分泌異常(甲状腺機能低下症や副腎皮質ホルモンの異常など)
●その他の疾患(糖尿病や腎臓病など)
などがあります。
<対処法>
【食事療法】
●ビタミンB群やビタミンCの摂取(ビタミンは皮脂をコントロールする働きがあります)
●糖質の過剰摂取をしない(食生活の欧米化は皮脂腺を発達させます)
●皮脂コントロールの必要な栄養素を摂取する(ビタミンC,ビタミンB2,食物繊維,DHA,EPAなど)
●皮脂分泌を盛んにするものの摂取を避ける(甘い物,油物,飽和脂肪酸を含むバター,ラード,肉類,ショートニングなど)
【疲労回復】
内臓と皮膚の関係は非常に深く、体の疲労感だけでなく、飲み会続きなどで内臓が弱っていると皮脂の分泌も盛んになってしまいます。
運動や禁煙がためらわれる方は、まずは食生活の改善を試されてみてはいかがでしょうか?
③ 思春期特有の皮脂分泌異常が原因?
思春期は成長ホルモンが盛んに出ることにより皮脂の過剰分泌が起こります。
ニキビなどができやすいのもこのためです。
しかしこれは思春期特有の症状なので、年齢を重ねることで症状は治まってきます。
④ 女性特有の皮脂分泌異常が原因?
●エストロゲンの減少
女性ホルモンのエストロゲンには皮脂を抑制する働きがあります。
そのため、エストロゲンが減少してくることで、皮脂の分泌が盛んになることがあります。
●多襄性卵巣症候群
卵巣系の病気により、皮脂の過剰分泌を起こす人がいます。
月経異常や肥満、不妊などの症状がありますが、その中で男性化兆候というものがあります。
この症状を患っている人の約20%の人に、ニキビや多毛、ヒゲが濃くなるなどの症状が起こります。
スピロノラクトンの治療で男性ホルモンを抑え、月経周期を整えるため低用量ピルの治療などを行うことが多いようです。
⑤ 男性特有の皮脂分泌異常が原因?
男性ホルモンのⅠ型5αリダクターゼが関係しているかもしれません。
ピンときた人もいるかもしれませんが、このⅠ型5αリダクターゼは男性型脱毛症(AGA)と深く関わっているホルモンです。
5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型があり、Ⅰ型は皮脂の分泌に関係しており、Ⅱ型は脱毛に関係していると言われています。
このⅠ型5αリダクターゼの分泌を抑えるには、スピロノラクトンやアゼライン酸などによる治療が必要です。
これは男性ホルモンを抑える薬で、女性の男性化兆候による治療にも使われています。
亜鉛や緑茶エキスにもこれと似たような兆候があり、男性ホルモンを抑えるためにこれらを使用するのもいいかもしれません。
⑥ 肝臓の弱りが原因?
肝臓が弱っていると脂肪の代謝が悪くなり、皮脂の分泌を高める黄体ホルモンも増えてしまうことで、皮脂が過剰に分泌されることがあります。
肝臓が弱っていると次のような症状が起こります。
●白目が黄色くなってくる
ビルリビンという酵素が血液中に漏れ皮膚に沈着するために、皮膚の色、特に白目の色が黄色くなってきます(黄疸)
●自律神経失調症を起こす
肝臓が弱っていると、交換神経が興奮状態になり、不眠症になるなど睡眠障害が起こり、イライラした理怒りっぽくなるなどの症状が現れます。
⑦ 便秘が原因?
便秘も皮脂の過剰分泌に繋がっています。
乳酸菌(善玉菌)や納豆、バナナなどを毎日食べるようにすると改善に効果があります。
食生活の改善や便秘、運動、睡眠など、日ごろの生活習慣がフケの原因になっているかもしれません。
健康的な生活をすることを心がけましょう。
そして、もしかしたらそのフケは何かの病気のサインかもしれませんので、あまりに改善されない場合や、フケがあまりにもひどくなってきた場合などは、早めに皮膚科の受診をされることをおススメします。