「朝髪を洗ったばかりなのに、午後になるともうべたついてしまっている!」
なんていうお悩みを持っている人は結構いるのではないでしょうか?
ではなぜ、皮脂の過剰分泌は起こってしまうのでしょう?
その原因と改善方法についてみていきましょう。
目次
皮脂過剰分泌の原因は?
①インナードライが原因?
皮膚は最表面に皮脂膜、その下に細胞間脂質(セラミド)の水分バリアがあります。
何らかの原因により、その細胞間脂質(セラミド)が減少すると、肌の水分量が減少してしまうため、それを補うために皮脂が多く分泌されてしまうのです。
しかし皮脂がそれだけ多く出たとしても、結局べたつきやニキビができやすいという不快さだけが残ってしまい、根本の脂肪肝脂質(セラミド)が増えなければ改善されません。
<改善策>
●睡眠をしっかりとる…セラミドは睡眠中に作られます。
しっかり睡眠を取ることで改善できる場合があります。
●頭皮に直接セラミドを補う…頭皮ケアローションを使用すると良い。
|
②脂質異常症が原因?
脂質の代謝がうまくいかず、皮脂を大量に供給してしまう症状です。
血中の中性脂肪値が必要以上に増える場合や、悪玉コレステロールの増加や逆に善玉コレステロールの減少などがある場合、脂質異常症が疑われます。
過剰な脂質を体外へ出すために皮脂を過剰に分泌してしまうのです。
高齢者に多いと言われていますが、若くても体の機能異常により起こる可能性があります。
心配な場合は病院で血液検査をし、医師の診断を受けることをおススメします。
③思春期特有の皮脂分泌異常が原因?
思春期は成長ホルモンが盛んに出ることにより皮脂の過剰分泌が起こります。
そのためニキビなども出来やすく、思春期特有の症状で、年齢を重ねることで症状は治まってきます。
④女性特有の皮脂分泌異常が原因?
●多嚢性卵巣症候群…卵巣系の病気により、皮脂の過剰分泌を起こす人がいます。
月経異常や肥満、不妊などの症状がありますが、その中で、男性化兆候というものがあります。
この症状を患っている人の20%くらいの人に見られます。
ニキビや多毛、ヒゲが濃くなるなどの症状が起こります。
スピノラクトン(アルダクトン)の治療で男性ホルモンを抑え、月経周期を整えるため低用量ピルの治療などを行うことが多いようです。
●エストロゲンの減少…女性ホルモンのエストロゲンには皮脂を抑制する働きがあります。
⑤男性特有の皮脂分泌異常が原因?
男性ホルモンのI型5αリダクターゼが関係しているかもしれません。
現在、AGAによる脱毛の原因とされているのが、この5αリダクターゼとテストステロンが結合してできる「ジヒドロテストステロン」という男性ホルモンの影響によるものです。
5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型があり、Ⅰ型は皮脂の分泌に関係しており、Ⅱ型は脱毛に関係していると言われています。
このⅠ型5αリダクターゼの分泌を抑えるには、スピロノラクトン(アルダクトン)やアゼライン酸などによる治療が必要です。
これは男性ホルモンを抑える薬で、女性の男性化兆候による治療にも使われています。
亜鉛や緑茶エキスもこれと似たような兆候があり、男性ホルモンを抑えるためにこれらを使用するのもいいかもしれません。
食生活の改善を
野菜や果物を中心に、ビタミンCやビタミンB群を毎日摂取することが大事です。
ビタミン類には皮脂の分泌量をコントロールする働きがあります。
皮脂量をコントロールするのに必要なビタミン類は水溶性のため、毎日食事から摂取しないと、溜めておくことができないのです。
毎回の食事で摂取するのが難しい場合はサプリメントなどで補いといいでしょう。
糖質の過剰摂取に注意!
欧米人の食事には肉や乳製品が多く、日本人よりも皮脂腺が発達していると言われています。
動物性のタンパク質や脂質を大量に摂取していると、皮脂腺は発達するのです。
日本人も食生活の欧米化が進むとともに、皮脂腺が大きくなっています。
糖質(炭水化物)も皮脂分泌に影響しています。
糖質の代謝にはビタミンB群が必要です。
ビタミンB群には皮脂量をコントロールしてくれる働きがあります。
野菜不足などによってビタミン不足になっていることに加え、脂質代謝によりビタミンB群が使われてしまうと、皮脂を抑制することができなくなってしまいます。
また、摂りすぎてしまった糖質は、中性脂肪になるだけでなく皮脂として体外へ排泄されてしまうのです。
皮脂のコントロールに必要な栄養素
●ビタミンC…代謝を高め、メラニンの沈着も抑制します。
緑黄色野菜、果物など。
●ビタミンB2…脂肪の代謝を促進し、皮脂の分泌を抑制します。
緑黄色野菜、魚など。
●食物繊維…便秘を解消し、余分な脂肪や糖質を体外に排出します。
緑黄色野菜、果物、海藻など。
●DHA,EPA…中性脂肪やコレステロール下げ、脂肪の代謝を高めます。
サバ、イワシ、サンマなどの青魚など。
<摂取しない方がいいもの>
皮脂分泌を盛んにするもの(甘いもの、油もの、飽和脂肪酸を多く含むバター、ラード、肉類、ショートニングなど)
体や内臓の疲労改善が必要
内臓と皮膚の関係は非常に深くつながっています。
体の疲労だけでなく、飲み会続きなどで内臓が弱っていると、皮脂の分泌も盛んになってしまいます。
肝臓の弱りが原因?
肝臓が弱っていると脂肪の代謝が悪くなり、皮脂の分泌を高める黄体ホルモンも増えてしまうことで、皮脂が過剰に分泌されることがあります。
肝臓が弱っていると次のような症状が現れます。
●白目が黄色くなってくる。
皮膚の色、そして特に白目の色が黄色くなってきます(黄疸)
これは肝臓が弱っている可能性があります。
ビリルビンという酵素が血液中に漏れ皮膚に沈着するためです。
●自律神経失調症を起こす。
肝臓が弱っていると、交感神経が興奮状態になり、不眠症になるなど睡眠障害が起こり、イライラしたり怒りっぽくなるなどの症状が現れます。
常に眠く、やる気の低下も起こります。
その他微熱や下痢、嘔吐、腹部の右丈夫が盛り上がるなどの症状が現れます。
<肝機能を助ける栄養素>
●ビタミンA,C,E…肝臓に送られてきた栄養素を処理し、各細胞にエネルギーとして送る働きをしている。
ビタミンA(レバー、うなぎなど)
ビタミンC(緑黄色野菜、ブロッコリーなど)
ビタミンE(ゴマ、キウイなど)
●タンパク質…傷ついた幹細胞を修復する働きをしている。
豆腐、みそ、ゴマ、卵など。
●食物繊維…整腸作用により有害物質を解毒し肝臓の負担を軽減する働きをしている。
緑黄色野菜、果物など。
便秘が原因?
便秘も皮脂の過剰分泌に繋がっています。
●乳酸菌(善玉菌)を毎日摂取する。
●納豆を毎日食べる。
納豆菌は遺産や短銃に強く生きたまま腸に届き、善玉菌のエサになります。
●バナナを毎日食べる。
バナナには抗酸化作用が強く、オリゴ糖や食物繊維も豊富です。
毎日の摂取が難しい場合は整腸剤などのサプリメントを代用されてもいいでしょう。
前髪がべたついてはりつく!【酒さ】が原因かも?!
【酒さ】とは額や鼻、眉間、頬など、顔面を中心にほてりや赤みが現れる症状です。
頭皮には現れませんが、酒さになると皮脂の過剰分泌を起こします。
前髪などがべたついてはりつくような場合、頭皮ではなく、実はこのような顔に現れる症状が原因しているかもしれません。
額は頭皮と同じ皮膚でつながっています。
毛が生えているかいないかの違いです。
出典:総合ニュースあれこれ
<酒さになる原因>
●紫外線
●飲酒
●喫煙
●ストレス
●生活習慣の乱れ
など、により、引き起こされると言われています。
<酒さ改善法>
●洗顔はお湯のみで行う。
洗顔フォームには界面活性剤が含まれています。
固形石鹸にも界面活性剤は含まれていますが、固形石鹸に含まれているものはお湯に触れるとその作用がなくなり、肌には残りません。
これに対し洗顔フォームに含まれている界面活性剤は合成界面活性剤です。
肌に残りやすく、界面活性作用が続くため、皮膚に刺激を受け続けてしまうため、使うのであれば固形石鹸の方が望ましいです。
しかし酒さの場合、肌が敏感になっているので、できればお湯のみで洗顔するのがいいでしょう。
●原因物質に触れないようにする。
シャンプーやコンディショナなどには、石油系合成界面活性剤やシリコンが含まれている場合があります。
頭皮をいくら洗い流しても、顔に流れてしまったものは残りやすく、刺激になってしまいます。
いつも下を向いてシャンプーしている場合は、上を向いて洗うなどなるべく顔にシャンプー剤などが流れてつかないように洗い方を変えてみましょう。
また、無添加のものを使ったり、湯シャン(お湯のみで洗う)などを試してみましょう。
●ビタミンC誘導体の含まれている化粧水などを使う。
ビタミンC誘導体には炎症や皮脂の過剰分泌を抑えてくれる働きがあります。
感想(1064件) |
皮脂を抑えてくれる【ハイレス】には育毛効果も!
【ハイレス】とは利尿薬のことです。
スピロノラリトン(I型5αリダクターゼの分泌を抑制したり、女性の男性化兆候に有効と言われている成分)を含有しています。
尿を出しやすくし、むくみを取り血圧を下げる働きをしてくれます。
このハイレスは、次の目的に転用して使用している人も多いのです。
●ニキビケア
●皮脂を抑える
●毛穴を小さくする
●体毛を薄くする
●むくみ改善
●アルドステロンを抑える(男性ホルモンを抑えて女性ホルモンを増やす)
これは女性にとってはうれしい効果も!
●皮脂が減り、肌がきれいになる
●体毛が薄くなる
●胸が大きくなる
どうですか?
いいことだらけですよね。
一方男性にとってうれしい効果も!
女性ホルモンが増えることで、育毛や発毛の効果もあるというのです!
出典:ワッツヘルス
<ハイレス副作用>
こんなにいい作用ばかりのハイレスですが、副作用もあります!
乳房腫脹、女性型乳房、性欲減退、陰萎、多毛、無月経、食欲不振、月経不順、閉経後の出血、音声低音化、発疹、蕁麻疹、悪心、嘔吐、口渇、下痢、便秘、倦怠感、発熱、肝斑など。
服用してはいけない方もいます、
服用される際は容量や用法を守り、副作用や使用禁忌薬などもよく理解し、自己責任の上でご使用ください。
また、プロペシアより強い副作用があると言われています。
未成年の使用には安全性も確認されていません。
頭皮のべたつき、皮脂過剰分泌を抑えるには、原因が皮膚以外のところにある場合があります。
それらを突きとめ、その原因を改善しないと、いくら食事に気をつけたりシャンプーを変えたりしても改善しない場合があります。
様々な要因を見つめ、体の内外から健康的な生活が、改善への近道になるでしょう。