ファッション雑誌やヘアカタログを見て
「あんなパーマが出来たら」
「毎日のセットが大変で」
「パーマをかけたら楽になるから」
そうおっしゃっている方は数えきれない程います。
しかしそう思っている方に、最初に言っておきます。
「パーマをかけたからと言って、決して楽にはなりません!」
実はパーマにはその髪型や髪質によって向いている人と向いていない人がいます。
また向いているヘアスタイルと向いていないヘアスタイルがあります。
なのでパーマをかけたからと言って、髪を洗うだけで、あのヘアカタログのような髪型になるとは限らないのです。
パーマをこれからかけようか迷っていられる方は是非最後までお読み下さい。
目次
パーマが向いている人
出典:AFLOAT
●ボリュームが欲しい人
●直毛すぎて動きが欲しい人
●髪が柔らかく、量が少ない人
●クセ毛の人
●ショート~ミディアムヘアの人
●毛先にのみカールが欲しい人
このように髪がショート~ミディアムヘアの人で
「トップがぺちゃんとしちゃうからボリュームが欲しい」とか
「直毛すぎるために動きが欲しい」
「横にばかり広がるから縦長に見えるようにしたい」など。
このような方にはパーマは向いています。
もちろんセットも楽になります。
しかしパーマが向いていない人という方が実は多くいます。
パーマが向いていな人
●ロングヘアの人
●髪の量が多い人
●カラーリングを繰り返している人
●縮毛矯正をしている人
●毎日コテで巻いている人
など。
大抵ヘアカタログや美容院の紹介などに載っているロングヘアのカールスタイルは、とても素敵ではありますが、ただパーマをかけるだけであのようにキレイなヘアスタイルにはなりません。
現実はこんな感じが多いです。
ここからセットでうまく作りこむ感じになるため、残念ながら
「こんなはずじゃなかった」
「ただ傷んだだけ」
「美容院にクレーム」
などと言う感じに思われる方が多いのも事実です。
実際に載っている画像は、仕上げにコテで巻いている画像しかない!
と言っても過言ではないくらいです。
出典:Jocee
ロングヘアにパーマをかけただけでは、あのリッジ(カールの波)は出ません。
なので
「毎日コテで巻くのが面倒だから」とか
「パーマをかけて毎日のセットを楽にしたい」
と言う考えは持たない方が無難です。
「カールの持ちを良くするためのベースメイク程度のパーマ」というように考えていた方がいいでしょう。
なぜ楽にならないの?
●ロングヘアにはパーマの薬剤が効きにくい場合がある
肌はいくら傷がついても自然と治っていくことが出来ますよね?
しかし髪は違います。
肌と違い髪は死細胞のため、一度傷んでしまったら、もう元には戻せません。
トリートメントなどで騙し騙し付き合っていかないとロングヘアにしておくことはなかなか難しいです。
「昔はロングヘアでもツヤツヤで、天使の輪が出来ていた」
というような方でも年齢を重ねるたび髪もどんどん年を重ねます。
紫外線や毎日のヘアケア、ドライヤーやコテ、アイロンなどの熱。
それに加えてカラーリング剤や縮毛矯正の薬剤、パーマの薬剤などにより、日に日にダメ―ジは増えていきます。
そのダメージを重ねた髪の内部は、実は結構ボロボロで内部のタンパク質が減少している状態です。
そのためパーマをかけようと思っても薬剤は効きが悪く、きれいなリッジがでにくくなってしまうのです。
●パーマのかかりにくい髪質がある
●毛の太さ
毛幹の太さが大きい人(標準は0.08mm。これ以上だとかかりにくいです)
●キューティクル
キューティクルの厚さが厚い人(1ミクロン以上の人はかかりにくいです)
キューティクル(毛小皮)の間隔が狭い人はかかりにくいです。
●健康すぎる髪
ガード力が強すぎてパーマ液が浸透しづらいためかかりにくいです。
●痛みすぎている髪
髪の内部がスカスカでパーマ液がきちんと作用する内部構造になっていないためかかりにくいです。
●先天的要因
生まれつき毛髪成分が通常と違う人がいます。
そのような方もかかりにくいと言われています。
パーマには種類がある
●コールドパーマ
一般的なパーマ剤を使ってかけるパーマです。
髪が濡れている状態が一番ウェーブが強く見え、乾けば乾くほどウェーブは弱くダレて見えます。
そのため濡れている状態でセット剤をつけて仕上げると良いです。
●デジタルパーマ
デジタルフリーという機会を使ってかけるパーマです。
パーマ剤を使う一般的なパーマに熱を加えたホットパーマの一種です。
熱を加えるためしっかりかかりますが、その分傷みやすいのが難点です。
コールドパーマと逆で、髪が濡れている状態ではカールがあまり出ませんが、乾けば乾くほどカールが出てきます。
●エアウェーブ
ロッドに繋がれたチューブから空気を送りこみ、空気の力でカールを定着させます。
熱で温めるパーマと似ていますが、空気を送ることで温度と水分量をコントロールし、ダメ―ジを少なく書けることが出来ます。
など。
それぞれパーマのメリット、デメリットはありますが、セットを楽にするパーマと、返って面倒臭く感じさせてしまうパーマがあり、
また、どのパーマでも傷みは確実に増えます。
美容師さんとよくご相談の上、どのようなパーマにするのか?
またパーマをかけた方が楽になるのかならないのか?
パーマをかけた方がいいのか、かけない方がいいのか?
などをご自分の髪質や髪型、なりたい髪型をよくご相談されてからかけるようにしてください。
最後に初めてパーマをかけられる人にぜひ読んでおいて頂きたいことがあります。
パーマ液が頭皮に及ぼす影響
通常初めてヘアカラーをされる場合などは、パッチテストと言ってそのカラー剤がご自分の体に合っているかいないかの検査をします。
体の皮膚の弱い部分(通常腕の内側など)にカラー剤をつけ、そのまま48時間放置しアレルギー反応が起こらないか確かめてからする場合が多いです。
塗布部に発疹や発赤、かゆみや痛み、水疱など、何か異常を感じた場合はそのカラー剤が合わないので使用をしてはいけないということがわかります。
ですが、パーマ剤はそのようなパッチテストは行いません。
実際にかけてからでないとそのパーマ液がご自分に合っているかいないかがわからないのです。
パーマ液により接触性皮膚炎を起こす場合があります。
頭皮や額などパーマ液が触れるであろう部位の他、ひどい場合顔や胸、背中のむくみやかゆみなどが現れます。
「今まで何度もパーマをかけているのに、突然なってしまった」
なんていう場合もあります。
また、一度症状が出てしまうと同じ薬液は2度と使えません。
再びアレルギーは出てしまうのです。
何度でも・・・。
さらにパーマ剤だけではなく、カラー剤もきちんとパッチテストを行ってからではないとアレルギー反応が出る可能性もあります。
「それならパーマ液が頭皮につかないように、毛先にだけかければ大丈夫なんじゃないの?」
と、思われるかもしれませんが、パーマをかけた後よく洗い、何日も経っているはずなのに実際にかけたその毛先の部分が腕や背中の皮膚に触れただけで、アレルギー反応が出てしまい、それはかけた部分が全部伸び切って切ってしまうまで続いた…という方もいます。
もちろんすべての人にアレルギー反応が出るわけではありませんし、パーマをかけない方がいいと警告をしているわけでもありません。
ヘアカラーやパーマなど気楽にオシャレを楽しむ時代ですが、反面このような危険とも隣り合わせだと言うことをよく考慮しながら、オシャレを楽しんで下さい。