髪の毛を絵で描く時、あなたはどのように描きますか?
大抵は絵筆のように根元から毛先にかけて細く描いていませんか?
根元から毛先まで同じ太さで描いているものって見たことはありませんよね?
実際の髪の毛も実はその通り、毛先は細くなっています。
ではなぜ毛先は細くなっているのでしょうか?
その5つの理由と薄毛との関係を見ていきましょう。
目次
理由1:髪の毛の生え方
髪は毛穴から同じ太さでずっと伸び続けているわけではありません。
まず細い毛が出始め、徐々に太く生えていきます。
人間の髪は植物のように先端で細胞分裂をしているわけではないため、伸びているのは根元のみです。
関連記事:髪の毛が伸びるのはなぜ?人間の髪と人形の髪の不思議【お菊人形】
なので生えはじめの毛は伸びていくことにより、毛先になっていきます。
根元の毛が太くなっていくのは、早い人で半年から1年程度と言われています。
そのため、最初から太い毛が生えて同じ太さで成長しているわけではないので、毛先が細いのは当たり前のことなのです。
理由2:カットをしているか?していないか?
唯一、髪の毛先が太くなることがあります。
それはカットをした時です。
太い部分をカットするため、断面が丸太を切断したように太く丸くなっています。
カットすると一時的にボリュームが出たような気がしたことはありませんか?
それは、カットにより一時的に髪の根元から毛先まで同じ太さになるためです。
一方、カットをしていない髪の毛や短い毛は、生えてきたままの状態であるため、毛先は細いです。
毛先が太いのに根元が細くなっている場合は危険信号ですが、毛先が細くなっているのは普通のことなのです。
また、カットの切断面は髪の内部がそのまま表面に表れています。
キューティクルも存在しないため、そこから毛髪内部の間充物質が流れ出てしまうため、毛先は細くなっていくのです。
通常の健康な髪なら、毛髪内部にあるCMCと呼ばれる髪の接着剤のようなものが細胞同士をつなぎとめて流れ出にくくしてくれていますが、カラーやパーマなどで傷んだ髪にはそれはありません。
そのため流れ出やすくなってしまっているのです。
CMC配合トリートメント
同じトリートメントを使用するなら、このようなCMC(髪の細胞同士を繋ぎとめてくれる成分)配合のトリートメントを使われた方が効果が期待できます。
関連記事:【髪のパサつき】どうにかしたい!本気で改善したい人に必要なものとは?
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アウトバストリートメント
このような洗い流さないトリートメントの併用も効果的です。
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ヒートシザー
【ヒートシザー】は、このような髪の毛の切断面からタンパク質の流出を防ぐためにハサミやレザーに熱を加えながら髪をカットしていくというもの。
髪の主成分のタンパク質が熱に溶けるという性質を利用しているため、このように熱を加えながら切ることで切断面をシールド(縫合)してくれます。
そのため、内部の栄養分も流れ出さず、髪にハリやツヤを保ちやすくなります。
昔使われていた所も多かったようですが、今でも取り入れられている美容院があるようです。
理由3:セルフカットしていませんか?
出典:誰もが知りたい毛髪のひみつ
「毛髪縦列症(もうはつじゅうれつしょう)」という症状はご存じですか?
これは、俗に言う「枝毛(えだげ)」のことです。
長い髪の女性の毛先が2つにさけているのは見たことありませんか?
それが「枝毛」です。
従来、髪の毛の乾燥や負荷が原因で、毛幹部の中ほどに亀裂ができて、それが毛先まで裂けてしまうことですが、セルフカットで用いるようなハサミで切ると、毛先が小さく裂け、そこから裂け目が広がっていき枝毛になってしまうことが多いです。
大抵セルフカットで用いるようなハサミは、髪の毛用のハサミではなく、同じカミでもカミ違いの紙を切るハサミを使われている方が多いのではないでしょうか?
理美容院で使用されているハサミは、髪を切断するために最適な研磨をされているハサミが使われています。
よく理美容師達がカットする部位によって、ハサミを使い分けているのを見たことはありませんか?
同じハサミでもカットの仕方や部位によって、合ったハサミを使い分けているからです。
しかし、そのように髪をカットするために作られたハサミでも、切れ味が落ちたハサミでカットした場合は、同じように枝毛ができてしまいます。
例えば、茎の太い植物を、紙を切るハサミで切ると、切り口はギザギザのほうきの先のようになってしまいますよね?
髪は植物より細いですが、実は同じようなことが起こっているのです。
理由4:熱や摩擦によるもの
出典:誰もが知りたい毛髪のひみつ
髪の毛はドライヤーやヘアアイロンなどの熱、また洗髪後のタオルの擦れや、寝ている時の枕の擦れ、そしてブラシなどの摩擦により髪の表面は傷ついてしまいます。
特にナイロンなどの素材で出来ているブラシは、髪に与える影響が大きいです。
一番影響が少ないものは「豚毛ブラシ」で、ナイロンが約1000回のブラッシングにより髪が傷つくのに対し、豚毛ブラシは約
8000回のブラッシングは耐えられるという実験結果が出ています。
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しかしいずれにしても毎日のブラッシングにより損傷してしまうことに違いはありません。
このような毎日のシャンプーやブローなどによる熱や摩擦により髪は細くなっていきます。
カットしたばかりの髪にボリュームが出るのが一時的なのはそのためです。
カットして太くなった断面も、日々のこうした積み重ねにより、髪の毛先はほうき先のように細くなってしまうのです。
理由5:薄毛との関係
髪の毛には寿命があります。
大抵1本の紙の寿命は、長くて7年(長さで1m程度)と言われています。
その何年もの間、髪の毛を切らずにいる方はいったいどれくらいいるでしょうか?
もし、抜け落ちている髪の毛先にカットした形跡が見られず、カットされる間もなく抜けてしまったということは、それだけ髪の寿命が短かった髪の毛だということがわかります。
ヘアサイクルの途中で抜けてしまうということは、髪に栄養がうまく伝わっていない可能性があります。
ストレスや栄養不足、病気など、何らかの理由で血流が悪くなってしまったり、また血流が良くても、運ばれてくる血液に十分な栄養がなければ髪は育ちません。
分娩後脱毛症などのように、赤ちゃんに栄養を取られ、自分の髪にまで行き届かなくなり脱毛してしまう場合や、AGA(男性型脱毛症)のように遺伝や男性ホルモンの影響により抜け落ちてしまう場合もあります。
そのため、特に毛先が細く短い髪の毛が抜けているのを見つけたら、注意が必要です!
そしてさらに注意が必要なのは、毛先ではなく、根元が細く短い髪の毛が抜けているのを見つけた時です。
そういった髪が落ちているのを見かけたら、薄毛になる危険性が高いので要注意です!!
●ストレスの改善
●質のいい睡眠をとる
●頭皮マッサージをする
●栄養をしっかり摂る
髪の毛には大豆タンパクや亜鉛の摂取がいいと言われていますが、それだけでなく、海藻や肉、野菜など、栄養の偏りがなく摂取されることが一番です。
●病気の治療
何か病気がある場合(精神面や肉体面)、その病気の治癒が髪の質にもつながっていきます。
健康な体が髪の健康にもつながるので、体調管理をしっかりして、健康な髪の毛を保ちましょう。
しかし、髪の毛先が細いことは大抵の場合、普通のことなので、過度な心配は必要ありません。
ストレスを溜めない生活を心がけてください。