赤ちゃんの頭部に赤い血豆のようなものが出来ていたら、びっくりしますよね。
生後まもなく現れるこの赤いしこり状のものは、「苺状血管腫(いちごじょうけっかんしゅ)」と呼ばれる良性の腫瘍です。
腫瘍と聞くと、「え!ガン?!」と慌ててしまうかもしれませんが、ガンではありませんので、まず安心してください。
ではなぜこのような血管腫が出来てしまうのか?
原因と対処法を見ていきましょう。
目次
【いちご状血管腫】とは?
出典:いちご状毛血管腫のキロク
その赤い見た目と、苺のように膨らんだ形から「いちご状血管腫」と呼ばれています。
日本人の赤ちゃんの約0.8~1割程度の頻度で発生するようです。
頭部だけではなく、特に顔面や首から上に多く見られます。
出生時には目立ちませんが、出生後数日~1週間程度で急に赤く盛り上がり、1ヶ月検診で診断を受ける方が多いようです。
【いちご状血管腫】の原因は?
原因は未だ詳しくは解明されていないようですが、未熟な毛細血管の増殖によるものです。
顔面や頭部に多く現れますが、血管があるところならどこでもできる可能性があります。
顔面にできた場合、目の付近なら視野の妨げに、口や鼻の付近なら呼吸の妨げに、耳の付近なら聴覚の妨げになるため、早急に治療を行った方がいいでしょう。
【いちご状血管腫】の種類
出来る場所により次の3つに分かれます。
①局面型
皮膚の表面に現れますが、皮膚の深部には毛細血管の増殖が見られません。
自然と薄くなっていくことが多いので様子をみるといいでしょう。
②皮下型
皮膚の表面には現れず。皮膚の深部での毛細血管の増殖が見られます。
自然と消滅していくことが多いので様子をみるといいでしょう。
③腫瘤型
皮膚表面と皮下深部の療法に毛細血管の増殖が見られます。
だいたい1歳頃までに最大の大きさになり、成長しても残りやすいタイプなので、成長の妨げになるような場合は早期治療を行った方がいいでしょう。
【いちご状血管腫】の対処法
赤ちゃんに自制心はありません。
頭部に隆起したものができると、気なって触ってしまいがちです。
掻いたりこすったりして傷つけてしまうと痛がり、また外見的にも目立つため、なるべく早めの治療が必要になります。
また早期治療は赤ちゃんの頭皮にも傷痕を残しにくいと言われています。
「いちご状血管腫」は赤アザに分類されるため、乳児医療として受けられます。
無料のうちに受診、診療を行うことをおススメします。
【いちご状血管腫】の治療法
一般的に2歳頃までには色が薄くなっていき、5歳までに約50%、7歳までに約75%が自然治癒すると言われています。
●ステロイドの内服
●持続圧迫療法
●放射線療法
●レーザー治療
など。
どの方法も長所と短所があるので、治療を行う際は医師と十分に話し合って決めるようにしましょう。
経験者の声
相談するなら皮膚科かな。うちは乳児湿疹でかかった近所の皮膚科で、「このくらいなら良いと思うけどどうしてもと希望するなら形成外科紹介する」と言われました。全身麻酔でのレーザー治療と聞いて、ビビって(笑)目立たない所だし…と様子見にしていたら幸いにもほぼ消えました。
引用:Yahoo!知恵袋
苺状血管腫の治療をするのであれば、大きな病院でも限られたところしか無いようです。
うちの子にも苺状血管腫がある子がいるのですが、小児科医には「様子見」と言われていました。(かかりつけ医にも乳幼児健診でも)皮膚科(大人のシミやアザなどのレーザー治療等しているところ)に相談したら、苺状血管腫の治療のためのレーザー器具は別ものだそうで。
関東圏ですが、県内に治療をできる病院を調べたら数箇所でした。
引用:Yahoo!知恵袋
服薬の治療法があるのですね。初めて聞きました。
うちの子のは内太ももに500円玉よりもう少し大きいくらいのがあり、レーザーで焼く治療をしました。
生後1ヶ月から治療をはじめて2歳前にはきれいになりました。でも顔だからレーザー治療は不向きかもしれませんね。焼くので黒くなりますから。
知り合いの女の子は頭に大きいのができていました。治療せずに消えるのを待つといってましたね。今6歳ですが、消えてるかどうかはわかりませんが、髪の毛で隠せるから治療しないと言ってました。
引用:Yahoo!知恵袋
自然治癒を待つ方が多いようです。
治療をされるなら大きい病院で、しかもいちご状血管腫専用のレーザー器具が設置されている医院ではないと難しそうです。
頭部に出来ている場合、いず髪の毛が生えてくると隠れて見えなくなるため、自然に改善してくるのを待つという方が多いようです。
乳児検診や皮膚科などでご相談されてみてはどうでしょうか?
【いちご状血管腫】と似ている病気
<血管の異常によるもの>
出典:えぬくりブログ
血豆のような赤く柔らかい半球状の腫瘍。
●単純性血管腫
ポートワイン・ステイン(赤ブドウ酒様血管腫)
真皮の浅層から中層に毛細血管が増殖します。
<皮膚の炎症によるもの>
●老人性血管腫
紫外線を浴びやすい場所にできやすく単純性血管腫のようになります。
保湿を心がけるといいようです。