黒だけじゃない!赤・青・無色【頭皮のほくろ】その原因と対処法は?
目次
ほくろとは?
ほくろとは「黒子」と書きますが、黒いものだけがほくろなわけではありません。
ほくろには
●単純黒子(皮膚の表皮基底層にメラノサイトが集中してできたもの)
●色素細胞母斑(メラノサイトが何層にも増えたもの)
●老人性色素斑(紫外線によりできたもの)
などがあります。
主に皮膚の一部に「メラノサイト」が集まって出来た母斑の一種になります。
「メラノサイト」とは髪の毛を黒く着色させる細胞でもありますが、頭皮だけでなく皮膚であるところならどこにでも存在し、皮膚1㎟あたり約1000~1500個のメラノサイトがあると言われているため、ほくろは体中どこにでもできる可能性があります。
黒いほくろ
出典:Yahoo!知恵袋
ほくろはメラノサイトが集まって出来ているためメラニン色素も多く、一般的にほくろと言うと「黒いほくろ」が想像できると思われます。
しかし黒と一言で言っても微妙に色合いは異なります。
紫外線の影響と言われているため、一般的に紫外線にあたる部分に多く見られますが、足の裏などの普段紫外線の当たらない場所に急にできたほくろは危険と言われています。
青いほくろ
出典:継続は力なり
青いほくろは「青色母斑」と言い、通常よくある黒いほくろより青みが強いほくろで、いわゆる「青あざ」です。
通常悪性化することはありませんが、1cm以上大きくなった場合、悪性化する恐れがあるため注意が必要です。
通常は皮膚表面にあるメラノサイトによりメラニン色素が着色されますが、皮膚の深い部分でメラノサイトが増殖するため、皮膚に青みが出て青色母斑になります。
青色母斑は特に病気ではないため、よほど大きくなってきたり悪性化しなければ、治療の必要はありません。
また真皮層においてメラノサイトが増殖するためレーザー治療では効果が見られない場合もあります。
赤いほくろ
赤いほくろはかゆみを伴うことで発見される場合が多いようです。
実はこれはほくろではなく、「老人性血管腫」という毛細血管が増殖し、皮膚上に現れた物なので、かゆみがあるからと掻いてしまうと出血しやすいのです。
加齢とともに現れるため「老人性血管腫」とは言われていますが、年齢は関係なく若い人にも見られる症状です。
●一般的に色白の人で紫外線を多く浴びてしまった人
●ホルモンバランスが崩れることによる肌の乱れ
●睡眠不足やストレスによる皮膚の炎症
などでもなる場合があるようです。
ほとんどが心配の必要のないものですが、まれに皮膚ガンの初期症状である場合があるため、急に大きくなったり、表面がザラザラしているものなど、よほど心配な場合は皮膚科受診をおススメします。
老人性血管腫は、ほとんどの場合レーザー治療することが出来ます。
あまり大きい場合は手術が必要になる場合もあるようです。
無色のほくろ
出典:アトリエ 詩絵里
色のついていない肌色のほくろはイボとも間違えられることが多いですが、頭皮にできるほくろで一番多いのは、この無色のほくろが一番多いと言われています。
髪の毛もあるため自分で見ることが出来ず、気づかない場合が多いですが、手で触った感触で気づくようです。
悪性ではないため治療の必要はありませんが、頭皮に出来ている場合、シャンプーの時指が当たってひっかいてしまったり、ブローの時などブラシで引っかけ傷つけてしまうことが多いため、あまり気になるようなら取ってしまった方がいいでしょう。
ほくろは何度も刺激を受けたり触ったりしているうちに大きくなり、悪性化する場合もあるので、心配はないにこしたことはありません。
皮膚科を受診しなくても「ほくろ除去クリーム」で、ほとんどとることが出来るようです。
ほくろの上に何度かクリームを塗布すると、肌の色が黒く変わり、かさぶたになって約2週間で取れるようです。
が、何度も塗っていると痛みが出る方が多いようなので注意が必要です。
そんな方には、「ひまし油」で作った「カソーダ」がすごい!と評判のようです。
感想(28件) |
赤ちゃんのほくろ
新生児にはほとんどほくろはありません。
生まれつき黒いほくろ状のものがある赤ちゃんもいますが、これはほくろとは違い「先天性色素母斑」と呼ばれるものです。
個人差がありますが、早い赤ちゃんでは生後3~4ヶ月頃には現れる場合もあります。
赤ちゃんの肌はとってもデリケートです。
赤ちゃんを連れて外出する際は帽子やベビー用の日焼け止めを塗るなど紫外線対策をしっかりしてあげることをおススメします。
気をつけなければいけないほくろ
メラノーマ(悪性黒色腫)
出典:船橋ゆーかりクリニック
放っておくと体中に転移するため、早期発見、早期治療が必要です。
自分では触ったり刺激したりしないように注意し、早めの受診をおススメします。
●急に大きくなった
●ほくろの色にムラがある
●境界線や形が不規則でいびつ
●ほくろから出血する
●ほくろに毛が生えていない
など、上記のような場合は特に注意が必要です。
ガンの場合、毛穴をつぶすほど増殖するため、ほくろには毛が生えません。
普通のほくろの場合、毛が生えている場合もあるので、毛の有無でも判断ができます。
基底細胞癌
出典:DermlS
基底細胞癌の場合、数年かけて徐々に大きくなり、やがて中心部が陥没するのが特徴です。
転移の可能性が低いため、命に影響があることは少ないですが、早めに摘出した方がいいでしょう。
悪性のものかどうかを調べるには?
皮膚科の受診をしてください。
ほとんどの場合所見で判断ができるようですが、悪性の疑いがある場合、ダーモスコピー検査を行って診断します。
ダーモスコピー検査とは、皮膚に超音波検査用のジェルを塗布し、特殊な拡大鏡、ダーモスコープ外部リンクを使って皮膚のメラニン色素や毛細血管の状態を調べるものなので、痛くはありません。
イボ・ほくろ・シミの違いは?
イボ…ウイルス汗腺や老化などにより、皮膚表面が変化してできたもの。
ほくろ…皮膚内部にメラトニンやメラニン色素が集まってできたもの。
シミ…新陳代謝が間に合わず、肌に残ってしまったメラニン色素で、ほくろのように境界がはっきりしていないものが多く、形も様々です。
ほくろに似ているもの
「老人性疣贅」
出典:林間皮フ科クリニック
別名「老人イボ」や「脂漏性角化症」とも言われています。
ほくろに似ている小さなイボで、良性の腫瘍です。
紫外線にあたることで数も増えることが多いため、紫外線予防が大事です。
小さいうちは簡単に除去できるため、早めの皮膚科受診をおススメします。
また、どうしても病院には行きたくない!という方はナスのヘタも効果的のようです。
植物アルカロイドという成分がイボに効果的で、イボにナスの汁を塗りつけているだけで取れてくることがあるようです。
ほくろの予防
ほくろは紫外線を浴びることで、メラノサイトの活動が活発になるため発生しやすくなります。
出来るだけ、紫外線対策をしっかりとすることで、ほくろの予防になります。
また、睡眠不足やストレス、偏った食事の改善なども予防になるため、規則正しい生活習慣を心がけることが必要です。
【ほくろの治療法】
炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)…患部に照射してほくろを除去します。
電気焼灼治療…電気メスを使用して切除します。
また、どうしても病院へは行きたくない!と言う人はほくろ除去クリームを使用して取ることができます。