やめたいのにやめられない!毛を食べる【食毛症】の原因や対策とは?

先日、恐ろしいニューズが飛び込んできました。

【食毛症】の16歳の少女が腹膜炎を起こして亡くなってしまったというもの。

 

食毛症とは?

食毛症とはラプンツェル症候群(異食症)の1つで、普通なら口にしないものを食べてしまう病です。

無意識のうちに髪をつまんで口に持って行き、飲みこんでしまうという行為がクセになってしまうことにより起こります。

髪の毛の他、土や紙、壁、石などを食べてしまう人もいます。

強いストレスや不安、また精神疾患から髪の毛を抜いてしまう抜毛症などもありますが、その毛を口に入れて飲みこんでしまうのが、この食毛症になります。

 

亡くなった原因は?

イギリスのジャズミン・ビーヴァーさんはこの食毛症により亡くなりました。

検査によると真菌あるいは細菌の感染による腹膜炎を起こしていたことがわかったそうです。

胃の中からはボール状になった毛髪の塊が出てきたそうです。

実はこのようなことは今回が初めてではなく、過去何人もそのような方はいますし、また海外だけではなく日本でも食毛症で悩まれている方は数多くいます。

 

私は食毛症です。6.7年ほど前からずっとです。髪の毛にも悪いだろうし辞めたいです。なにか辞める方法はありませんか?

 

髪の毛を抜きませんがとにかく、髪を触り、食べてしまいます。

 

利き手関係なく抜いてしまい、毛根鞘(もうこんしょう:白く、水っぽい塊)を食べてしまいます。
食感が好きで、毛根鞘目当てで抜いてます。

引用:Yahoo!知恵袋

 

一言で食毛症と言っても、抜毛症と並行している人。

抜きはしないけど口に入れてしまう人。

毛根鞘(毛髪の根元の白い部分)のみを好んで口に入れられる人。

などさまざまです。

しかしその誰にも同じことが言えるのは、やめたいのにやめられないと言うことです。

髪にとってよくないことだとはわかっています。

けれどやめられないのです。

 

髪の毛は胃で消化されない!

たとえば草食動物は草をあれだけ食べているのによく消化できると不思議に思ったことはありませんか?

草食動物には消化管の中にセルラーゼを産生できる微生物がいるため、植物の繊維の消化も可能なのです。

人間の髪の毛は、主にケラチンというタンパク質から出来ていますが、そのケラチン分解酵素を持っていません。

そして分解活性を持つ微生物が共生してもいません。

例えば日常生活の中で誤って体内に入り込んでしまった髪の毛の場合はなど、少量の場合は便と一緒に体外に排出されるので心配はいりません。

ですが、この食毛症のように髪の毛を食べ続けてしまう人の場合、胃や腸に絡まりうまく排出されることができないため、体内に留まり「毛髪胃石」と呼ばれる結石になってしまいます。

腸閉塞や胃腸炎を起こし、最悪の場合、手術が必要になるようです。

 

 

髪には無数の菌が付着している!

頭皮がかゆくなったりフケが出たり、臭くなったり…

そういった頭皮のトラブルは大抵頭皮に棲みついている皮膚常在菌によることが多いです。

腕や脚など、人間の皮膚上にはさまざまな菌が棲みついています。

特に頭皮には髪が生えているため、湿度や温度があり菌にとってはうってつけの住処です。

通常はこれらの菌がいてくれるおかげで、皮膚が潤っていたりと何も問題はなく、むしろいてくれることにより頭皮の状態は保っていますが、免疫が低下している時などはこのバランスが崩れてしまうため、さまざまなトラブルが起きてしまいうのです。

本来は無菌になっているはずの腹腔内に、このような細菌が入り込むと腹膜炎が起きてしまいます。

そのため、髪の毛は口に入れずに毛根鞘だけだから…と言って食べ続けてしまうのも、やはり体にとっては良くありません。

 

髪は身体の排泄器官

肌からは汗や皮脂と共に、そして体内からは便や尿と共に体内の不要物質や有害物質は排出されています。

人が健康でいられるのは、それらの排泄器官が機能してくれているおかげとも言えます。

実は髪の毛もそれらと同じ排泄器官の役割を担っています。

体内で必要とされていない重金属(毒素)などは血液から毛細血管を通って毛根部へと運ばれ、毛乳頭から毛髪へと日々排出され続けていっているのです。

いわば、体にとって有害なものの塊である髪の毛。

それをまた口に入れ取り込んでしまうことは、体にとって良くないことは言うまでもありません。

 

食毛症の対策は?

抜毛症を併発していたとしても、病院にかかるとしたら、皮膚科ではなく、精神科や心療内科などがいいでしょう。

というのは、食毛症は精神的ストレスによるものが多いためです。

恥ずかしいから親にも言えない、友達や保健室の先生にも言えないとしたら、食べてしまうことでまたさらにストレスが溜まってしまうでしょう。

一人で解決する手段を択ばず、誰かに相談する勇気が改善への第一歩なのではないでしょうか?

●認知行動療法

●薬物療法

●同じ症状を持つサポートグループや支援グループに参加することで一人で悩むことが無くなります。

抜毛症支援センター

 

まずは抜毛症の対策を

食毛症の場合、髪は頭皮に生えているものなので、まずは髪を抜かなければ口に入れることはできません。

落ちている毛を口にするという方は少なく、大抵は抜毛症と併発されている方が多いため、まずは抜毛症の対策が必要となります。

関連記事:髪を抜くのをやめられない!それは【抜毛症】かもしれません

①毛が抜けない程短く切ってしまう

②指の分かれていないミトン手袋を着用する

③髪を結ぶ(編み込みやコーンロウなど手が髪に触れてもすぐ抜けにくい髪型にしておくのも1つの手です)

④エクステをつける

⑤医療用ウイッグをかぶる(地毛ではないため、抜くという快感を得られません)

抜毛症や食毛症は強迫観念症とも言われる場合もありますが、強迫観念症の場合「〇〇をしなければいけない!」という思い込みにより出る行動です。

抜毛症の場合、抜くという快感により行動に移す場合もあるため、その快感が得られない方法が対策にも結び付くのではないでしょうか?

 

髪に手が行く心理とは?

ついつい頭や髪に手が行くことがクセになっている人は、自信の持てない現れでもあるようです。

表向きは自信に満ち溢れて見えているような場合も、内面は周りから見た自分への評価を気にしてしまい、つい頭を触る行動に出てしまいます。

特に髪の毛を強く引っ張ったり、抜いてしまうようなクセは自傷行為の1つでもあり、自分に何らかのコンプレックスがあるため自信が持てず、自ら自分自身を裁いてしまう行為をしてしまうのです。

このような方は非常に繊細で傷つきやすく、悩みを抱えている場合が多いと言えます。

また、頭を触るという行為は、幼少期親から頭をなでてもらった感覚を自分で再現してしまうために、つい頭に手が行ってしまうようです。

自分のことをちゃんと見てほしい、やさしく慰めて欲しいとう心理がそういった行動に現れてしまうのです。

まずはストレスと向き合い、自分自身を認めてあげるのも改善への第1歩なのではないでしょうか?

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