ピアスホールのかゆみや炎症は髪にいる菌のせい?!【黄色ブドウ球菌】
ピアスホールを開けて、耳が痒くなったり、腫れてきたり、汁が出てきたりしたことはありませんか?
そんなピアスホールのかゆみの原因や対処法をご紹介します。
目次
ピアスホールのかゆみの原因は?
ピアスホールを開けた直後は、ホールも安定せず、何より皮膚を傷つけ穴を開けているわけですから、痛みやかゆみが現れるのはある意味当然と言えます。
しかしその後、数日経っても痒みがひどかったり、腫れや痛みがひかない場合、様々な原因が考えられます。
原因1:金属アレルギー
ピアスの金属によるアレルギーを発症している可能性があります。
金属は汗や体液に触れることでイオン化した金属がタンパク質と結合し、アレルゲンになってしまうことがあります。
このアレルゲンは蓄積されることがあるため、今まで金属アレルギーではなかった人でも、ある時突然発症することがあります。
しかし、ファーストピアスはホールが完成するまで1~3ヶ月つけたままにしておかなければならないものです。
もちろんお風呂に入る時や寝るときもです。
通常ファーストピアスはピアッサーなどを利用される方が多いと思いますが、ピアッサーに付属されているファーストピアスは長時間つけたままにしていても、金属アレルギーになりにくいものが使われており、汗や水につけても錆びにくいです。
安全ピンなどのピアッサー以外のものはなるべく使わず、ファーストピアスはまずピアッサーで開けましょう。
<対処法>
●ピアスの変更
樹脂素材(プラスチックなど)やチタンで出来ているピアスは比較的アレルギーが起きにくいと言われています。
金属がどうしても合わない場合、そのようなピアスに変更されてつけられると良いでしょう。
●ピアスコート
金属アレルギーの炎症予防に、ピアスの金属部分に塗って防止する「メディセプトメタルコート」を使用しましょう。
マニキュアのトップコートをピアスコート代わりに使用される方もいますが、ファーストピアスには向いていません。
原因2:黄色ブドウ球菌
人の皮膚や体内には様々な常在菌が棲みついています。
特に耳や髪周辺は黄色ブドウ球菌がたくさんおり、ピアスホールはこの黄色ブドウ球菌の絶好の住処なんです。
そして、実はさらに菌が多い場所とされているのが「手」です。
肛門に次いで菌の多い場所と言われているほど、手は菌であふれています。
女性は手でよく髪を触りますよね?
さらに男性に頭ポンポン…。
素敵に思えるそのシュチエーションも、実は菌をばらまかれているんです。
黄色ブドウ球菌は、食べ物について増殖してしまうと食中毒の原因にもなってしまいます。
誰でも切り傷などができると化膿して黄色くなった経験があると思います。
それが、この黄色ブドウ球菌です。
傷から出た体液をエサに繁殖し、そのままにしておくと肌の奥まで増殖し、熱を出してしまうこともあります。
ピアスホールがかゆくなったり、痛みや炎症を伴うのは、この黄色ブドウ球菌の仕業です。
普段は表皮ブドウ球菌が皮膚を守ってくれているので、この黄色ブドウ球菌がいても全く問題はないのですが、洗いすぎなどにより肌がアルカリに傾いたり、このように肌に傷ができたり、かゆいからといって引っかき傷などを作ってしまうと一気にそのバランスは崩れ、黄色ブドウ球菌が繁殖してしまうのです。
黄色ブドウ球菌の棲みやすい環境が整うと、バイオフィルムと呼ばれるテントのようなものを作って、菌はこの中に隠れてしまうため、消毒薬や抗生物質を跳ね返してしまうため、菌を除去することができなくなるため症状が長引く可能性があります。
<対処法>
●手洗いはまめに
電車のつり革や階段の手すりなど、外の世界にも黄色ブドウ球菌は至るとことにいます。
そして頭皮や髪の毛、鼻腔、脇、足の裏、手、顔面など、体の表面にも棲みついているのです。
菌のついた手で髪を触る。
その髪が耳につく。
それだけで、ピアスホールには菌が増えやすくなるため余計かゆくなりやすくなってしまうのです。
●早めに皮膚科を受診しましょう
抗生物質による治療が有効です。
<市販薬>
このような菌による化膿は「とびひ」のように感染しやすいため、早めの処置が必要です。
「とびひ」も黄色ブドウ球菌や溶血性連鎖球菌などの原因菌により接触感染していくものです。
ピアスホールの化膿から、頭皮や体へと感染していくため適切な処置を早めに行うことが改善への近道になります。