１本の髪が白黒白黒…と、ストライプのシマウマのようになっている毛を見たことはありませんか？
このような毛は「白輪毛（はくりんもう）」と言う毛髪異常です。
目次
白髪との違い
通常、根元から毛先まで白い状態の髪を白髪と言います。
髪は生まれた時はみんな白髪。
そんなことを聞いたことはありませんか？
生えてくる段階でメラノサイトというところでメラニン色素が着色され、黒髪となって生えてきます。
それが、何らかの異常によって、うまく着色ができないために白いまま生えてくるのが白髪です。
まれに根元が黒で毛先は白とか、毛先は黒いのに根元は白、なんていう毛を見かけることがあると思います。
根元が黒で毛先が白い場合、何らかの原因で白髪だった毛が、またまた何らかの原因で改善し、メラニン色素の着色がうまくされるようになったため、黒髪へと戻った証拠です。
また毛先は黒いのに根元が白髪の場合は逆のことが言えます。
通常髪は１ヶ月で１ｃｍ程度伸びるため、根元から５ｃｍ先までは白髪、そこから毛先は黒髪の場合、現在から約５ヶ月前に何らかのストレスや病気、体調の変化によって白髪になってしまったことを現しています。
このような髪を見かけた場合、何らかの体調の変化に心当たりがあれば、それを改善すると共に、また黒髪が生えてくる可能性があります。
このように１本の髪で白と黒、という髪はありますが、これはまた白輪毛とは違います。
関連記事：1本の髪で毛先が白髪、根元が黒髪、これってなんで？
白輪毛の原因は？
はっきりとした原因は未だ解明されてはいませんが、次のようなことが考えられています。
① 毛髪に空洞ができる
生まれつきの遺伝子の問題が原因で、毛髪を構成する物質であるシスチンや硫黄の少ない毛髪が出来てしまい、髪の内部のところどころで空洞化してしまうことがあります。
髪の成長に伴い、内部の空洞化された部分の水分が蒸発してしまうため、この部分がスカスカになってしまいます。
毛髪内に透過した光が乱反射してしまうためツヤもなく、色も白っぽく見えてしまうことから白と黒のストライプに見えてしまうのではないかと言われています。
② 何らかの原因でメラニン色素が出来なかった
過去に施術させていただいた白輪毛の方
過去２人ほど白輪毛の方を施術させていただいたことがあります。
２人共華奢で線の細い女性で、そして２人共「貧血で」とおっしゃっていたため、当時白輪毛という存在を知らなかった私は、このようなシマシマのストライプの髪は鉄欠乏性貧血などによるものではないか？
と考えていました。
現在も未だ白輪毛の原因ははっきりわかってはいませんが、貧血と白髪には深い関係があるため、あくまで個人的な考えではありますが、何らかの関係があるのではないか？と疑っています。
また、原因①の毛髪に空洞ができることが原因である場合、その白い部分は弱く切れやすく、結節性裂毛症のような状態になるのではないか？と思われますが
毛幹部分が白と黒のだんだらで、ちょうど地図で見る線路標識記号と同じようです。
原因は不明ですが、特に白くなった部分が弱くなってはいません。
今私の手元に白と黒の間隔の空いた検体があり、白輪毛なのかどうか検討しています。
引用：誰もが知りたい毛髪のひみつ（八木原陽一著）
と、あります。
実際に私が施術させていただいた方の１人も白輪毛でしたが、縮毛矯正をさせていただいたところ、白い部分も黒い部分同様の強度があり、特に白くなった部分の髪の軟弱化は認められませんでした。
以上のことから、私が施術させていただいた方お２人と「参考文献：誰もが知りたい毛髪のひみつ」にある検体の髪は、どちらも原因②にあたる、後天的な原因（何らかの原因でメラニン色素が出来なかった）に当てはまる方の人達だったのではないかと思われます。
貧血と毛髪の関係
関連記事：貧血の人は白髪が生える？貧血と白髪の関係【鉄欠乏性貧血】
髪は昔から「血余」と言い、読んで字のごとく「血が余ったもの」と考えられてきました。
血は単に血液のことではなく、血液が運ぶ栄養などを指しています。
体に栄養が行き渡っているからこそ美しい髪は維持できるのだと考えられてきたのです。
しかし貧血などで血が不足すると、体の末端である髪の毛にまで栄養をまわす余裕がなくなり、髪は弱っていくため髪質低下や白髪、脱毛などが起こります。
貧血は血液中のヘモグロビンの量が少なくなることです。
ヘモグロビンは血液中の酸素とくっつき全身に酸素を運び、代わりに二酸化炭素を受け取りは肺まで運ぶという重要な役割を果たしています。
ヘモグロビンの量が減ってしまうと体が酸欠状態になり、めまいや動悸、息切れなど、いわゆる「貧血」の状態が起きてしまいます。
そんな大事なヘモグロビンの主原料は「鉄分」なので、鉄分不足=貧血が起きてしまうのです。
髪への酸素が行き届かなくなってしまうと、髪の毛を生成するメラノサイトやメラニン色素を生成する酵素の元へ酸素や栄養素が行き届かなくなるため、髪にうまく着色できず白髪のまま伸びていってしまう可能性が高くなるのです。
貧血には、鉄分や亜鉛、ビタミンなどが含まれている食品を摂取することで改善されます。
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白髪の原因
白髪になる原因は、貧血だけではありません。
栄養不足や遺伝、ストレス、ホルモンバランスの乱れなど、さまざまな原因が挙げられます。
マリーアントワネットや、戦時中の兵士が一晩にして白髪になったという伝説は有名ですが、さすがに生えている髪が一晩で黒から白に変わることは不可能ですが、それほど強いストレスは白髪の原因であると言われています。
栄養不足やストレスの改善は白髪予防に不可欠です。
また、最近では「飲む白髪染め」と言われているものもいくつか販売されています。
これもまた、飲めば今生えている白髪が黒髪にはなりませんが、これから生えてくる髪の白髪予防に必要な栄養素が詰め込まれているのでおススメです。
関連記事：髪にハリ・ツヤ【飲む白髪染め】デリケートゾーンの白髪予防にも！
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白輪毛と似ているもの
「偽白輪毛（ぎはくりんもう）」
年齢を重ねることにより白髪と黒髪が混ざり、グレーに見えます。
黒髪が白髪になる段階でメラニン色素がうまく着色できなくなっているため、黒い部分と白い部分を繰り返す毛がまれに発生します。
この白と黒の混ざった毛を「偽白輪毛」と言います。
「結節性裂毛症」
関連記事：これって病気？髪の毛に白い点【結節性裂毛症】竹状毛/重積性裂毛症
別名「竹状毛」とも言い、乾燥のし過ぎやパーマの時ロッドを巻くのが強すぎたなどによる理美容技術の未熟さなどにより毛に白い点がついているように見えることがあります。
顕微鏡で見るとほうきの先を合わせたように内部繊維がむき出しになっているためこの白い部分から容易に切れます。
「甲状腺の病気」
甲状腺機能低下症などの内因性の場合、１本の毛に数か所の結節性裂毛症ができる場合があります。
関連記事：いきなり増え始めたその白髪、病気のサインかも？【甲状腺機能低下症】
髪に白い部分ができると言うことは、何かしらの原因によりうまくメラニン色素が着色できなかったということになります。
何が原因かは、はっきりわかりませんが、体調に変化を起こしていることに変わりはありません。
栄養のあるものをしっかり食べ、睡眠をしっかりとり、健康的な生活を心がけるようにされると、このような白輪毛も改善してくるのではないでしょうか？
もし、白黒のストライプの髪を見つけたら、白い部分が弱っていないか、ひっぱってみてください。
もし容易に切れるような場合は、結節性裂毛症の可能性があるため、髪の保湿を心がけると改善してくる可能性があります。
もし、しっかりしている場合は、自分で何か体調の変化がないかを気にし、自分に足りていない栄養の摂取を心がけるようにしてみてください。
髪は体調を現わしている可能性があります。