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頭皮の乾燥や乾性フケ!多尿や口が渇く場合は【尿崩症】が原因かも?

頭皮の乾燥や乾性フケで悩まれている方は多いですが、乾燥によるフケにはさまざまな原因が隠されています。

外的要因としては時期的なものが関係している乾燥。

そして内的要因としては

ビタミンA不足

●更年期(エストロゲン欠乏)

甲状腺疾患

糖尿病

アトピー性皮膚炎

頭皮乾癬

●アレルギー性皮膚炎

接触性皮膚炎

●血流の悪化

などがありますが、その他【尿崩症】が原因の場合があります。

 

【尿崩症】とは?

●口が渇きやすくなる

●尿が多くなる

●水を飲み過ぎる

などの症状が出る疾患です。

抗利尿ホルモン(バソプレッシン)の不足により、腎臓の働きに異常が起き、水分再吸収機能低下するため水分が維持できず、薄い多量の尿が排泄されます。

正常の人の場合1日1,2~1,5ℓに対し、この尿崩症を患うと1日8~12ℓにも及びます。

電解質のバランスが崩れ、常に喉や口が渇いた状態皮膚も乾燥しています。

そのため頭皮の乾燥乾性フケが発生しやすくなります。

乾燥の他、痩せる、疲労感が残る、夜間の排尿による不眠などの症状も現れます。

 

【尿崩症】の原因は?

抗利尿ホルモンの分泌低下

脳の下垂体の後葉からは抗利尿ホルモン(尿の排泄する量を減らすように調節するホルモン)が分泌されています。

脳にできた腫瘍や、脳の手術、頭部の外傷などにより数痛いに伝わる神経に障害が起来てしまうことで抗利尿ホルモンの分泌が減少し尿崩症が起きます。

 

腎臓の機能低下

抗利尿ホルモンの分泌が正常でも、それを受ける腎臓の働き(抗利尿ホルモン受容体)に異常がおきることで抗利尿ホルモンの働きが低下してしまう場合があります。

 

遺伝

遺伝子(抗利尿ホルモン受容体の形成にかかわるもの)の異常によっておこる場合があります。

 

【尿崩症】の種類とは?

●中枢性尿崩症

抗利尿ホルモンの分泌低下により起きる尿崩症

●腎性尿崩症

腎臓に問題のある場合に起きる尿崩症

●心因性尿崩症(心因性多飲症)

身体的には全く問題がないが、精神的な問題で多飲多尿になる

 

【尿崩症】の治療は?

●中枢性尿崩症

抗利尿ホルモンに作用のある粘膜吸収型の点鼻タイプ(デスモプレシン点鼻薬、デスモプレシンスプレー)やデスモプレシン錠剤(ミニリンメルトOD錠)の服用が一般的のようです。

点鼻薬を使用すると30分程度で尿が出なくなるようです。

なお、デスモプレシンには次のような副作用があります。

<デスモプレシンの副作用>

・低ナトリウム血症(水中毒)

・口の渇き

・全身のだるさ

・頭痛

・吐き気

医師の診断の元、用量・用法を守り指示に従って処方してもらってください。

 

●腎性尿崩症

特に有効な治療法はないようです。

軽度の場合は中枢尿崩症と同様、デスモプレシンの投与により症状が改善する場合があるようです。

水分をしっかりとることを心がけることが大事なようです。

 

●心因性尿崩症(心因性多飲症)

特に有効な治療法はないようです。

特に気をつけなければならないのが、水分の取り過ぎです。

過度な引水により低ナトリウム血症や低カリウム血症に注意が必要です。

その場合、ナトリウムやカリウムを補う点滴が必要になる場合があります。

受診科としては精神科、もしくは心療内科への受診になります。

 

口が渇いてしょうがない時

 

口が渇いてしまってしょうがない時は「サリベート」という人工唾液の使用が役に立つようです。(医師による処方が必要)

 

タバコにはこんな効果がある!

やたら体に害のあると言われるタバコですが、吸うことで気分を落ち着かせ神経を安定させる「セロトニン」の分泌や、自律神経を整えリラックスを促す「アセチルコリン」などを分泌させるとも言います。

その他、タバコに含まれるニコチンには、抗利尿ホルモン(バソプレッシン)を分泌促進効果があると言われています。

 

頭皮の乾燥や乾性フケを治すには?

頭皮の乾燥や乾性フケに伴い、口の渇きや多尿がある場合、このような病気が隠されている場合があります。

その場合、いくら保湿を心がけても内因的なもののため、改善は難しく、まずは何が原因かを知る必要があります。

根本の原因を改善できれば自然と頭皮の悩みも改善される場合があるので、まずは健康的な生活、そして病気の完治が最優先になります。

ただの乾燥からくるフケと考えず、他に症状がある場合は早めの受診をおススメします。