へあとらぼ~hair trouble laboratory~

特にかゆみや痛みはない、もしくは若干のかゆみが出る程度の頭皮のブツブツやザラザラは、思春期の特に二の腕や太ももなどによくできるアレかもしれません。
ブツブツ、ザラザラの原因と対処法をご紹介します。

ブツブツ、ザラザラの原因は？！

特にかゆみや痛みなどがない頭皮のブツブツやザラザラとした違和感は【毛孔性苔癬（もうこうせいたいせん）】という皮膚疾患かもしれません。
身体の毛穴が存在する部位ならどこにでもできる可能性があります。
これは、毛孔内に角質が充満し、表皮まで盛り上がってしまうことで手触りがブツブツ、ザラザラと感じてしまう皮膚疾患で「さめ肌」とも呼ばれるものです。
赤みのある発疹や色素沈着で肌が黒ずむこともあります。
小児期や思春期に多く見られ、特に二の腕にできることが多く、かゆみや痛みといった自覚症状はほとんどないですが、その手触りや見た目が気になることが多いようです。
１０代の約３０～４０％に発生する一般的な疾患なので特に問題のある病気ではありませんが、頭皮にできた場合、毛穴が慢性的に詰まった状態が続くと、毛包炎を起こし、脱毛の原因にもなり、毛包が死滅して新しい毛髪が再生できなくなる可能性もあるため、早期の治療が必要です。
特にうなじや生え際辺りは、毛穴が詰まりやすい部位なのでシャンプー時にはよく洗い、よく流し、リンスやコンディショナー、トリートメントなどは頭皮にはつけないように注意しましょう。
一般的に５～6歳当たりから１０代が一番多く、加齢とともに自然と落ち着いてきます。
原因としてはビタミンAの欠乏や、ホルモン代謝の異常、遺伝子が原因であるとも考えられていますが、はっきりとした原因はまだわかっていないようです。

毛孔性苔癬の出来やすい人

●家族に毛孔性苔癬になっている人、またはなったことのある人がいる（遺伝）
●尋常性魚鱗癬やアトピー性皮膚炎などの症状のある人
●肥満体型の人

など。

毛孔性苔癬のできやすい部位

二の腕が最もできやすい部位と言われていますが、その他太ももや肩、背中、お尻、頭皮など、毛穴のある場所ならどこにでも起こりうる可能性があります。

毛孔性苔癬に似ている症状とは？

●頭皮の蕁麻疹（かゆみを伴う円形や楕円形などの細かい膨疹。皮膚だけではなく血管などにも発症する場合があります）
●頭皮にきび（皮脂が毛穴に詰まることで起こり、かゆみや発疹を生じる）
●頭皮アトピー（頭皮のかゆみや乾燥しているフケなどのアレルギー。遺伝やストレスが原因）
●頭皮乾癬（頭皮の赤みやフケ上の白い垢。一般的にストレスが関係していると言われています）
●乾燥性皮膚炎（頭皮が乾燥してザラザラした手触り、白く粉を吹いたようなフケ、かゆみなど）
●日光過敏症（別名：紫外線アレルギー。日光に当たった後の湿疹やかゆみなどのアレルギー症状）
●接触性皮膚炎（パーマやヘアカラー、育毛剤やシャンプーなどの化学物質によるかぶれ。赤い発疹やかゆみ、痛みを伴うことがあります）
●マラセチア毛包炎（マラセチア菌というカビ菌により皮膚が赤くなりニキビより小さなかゆみを伴う発疹ができます）
●顔面毛嚢性紅斑黒皮症（思春期に顔面にでき、もみあげの当たりから上あごにかけて両側に紅斑が生じる）
●眉毛瘢痕性紅斑（眉毛の部分に紅斑を伴い、ブツブツやザラザラした症状や眉毛の一部に脱毛が見られる）
など。
似ている症状のものは多いですが、大抵はかゆみを伴うものが多く、毛孔性苔癬はかゆみを伴わないことが多いため、見分けはかゆみがあるかないかで見分けることができます。
※稀に毛孔性苔癬でも若干のかゆみを伴う場合もあります。

毛孔性苔癬の対処法

●サルチル酸ワセリン

●ステロイド軟膏

【第(2)類医薬品】　フルコートF (5g) 　 湿疹 かぶれ 皮膚炎に 外用ステロイド 軟膏 クリーム

●尿素軟膏

【第3類医薬品】ケラチナミンコーワ20％尿素配合クリーム　60g【第3類医薬品】軟膏剤【P25Apr15】

●ビタミンA軟膏

【第3類医薬品】【飛脚メール便にて送料無料でお届け 代引き不可】【☆】内外薬品株式会社ダイアフラジンA軟膏20gかゆみ・しっしん・皮膚炎ビタミンA油配合非ステロイド製剤（メール便は発送から10日前後がお届け目安です）

●ヨクイニンの内服

【第3類医薬品】 本草 ヨクイニン錠S 540錠 あす楽対応

など。
市販薬としては「メンソレータムザラプロA」などがあります。

（第3類医薬品） メンソレータム ザラプロA 35g

頭皮にできた場合、毛が邪魔をして頭皮に薬が塗りにくいため、治りにくいです。
また毛孔性苔癬は乾燥によって悪化すると言われているので、保湿が効果的です。

肌と違い、頭皮にこのような疾患ができる場合、脱毛や薄毛などに発展する可能性があるため、気が付いたら早めに皮膚科を受診し、治療を心がけましょう。