髪はどこまで伸びる?【髪の寿命】と体毛の違い
「髪は伸ばし続けるとどこまで伸びるんだろう?」
そんな疑問を抱いたことはありませんか?
目次
髪に寿命なんてあるの?
髪には寿命があるため、永遠に伸び続けるわけではありません。
髪には毛周期と言われるヘアサイクルがあります。
①成長期(3~6年)毛根の活動が活発に働くため、髪が成長して伸びる期間。
通常全体の80~90%の髪の毛が成長期になります。
②退行期(2週間)毛根の働きが弱まり、髪の成長がストップしてくる期間。
全体の1~3%の髪の毛が退行期になります。
③休止期(3~4ヶ月)毛根は成長が完全に止まり、活動休止になります。
髪に特に負荷をかけたりしなくても、自然と抜け落ちて次の髪が生える準備をする期間。
歯と同じで乳歯から大人の歯への生え変わりは下に生えている新しい歯が乳歯を押し上げ抜けやすくなりますが、髪も同じで、古い髪の毛は新しい髪の毛に押し上げられ自然に抜けていくのです。
1日50~100本の髪の毛が、こうして抜け落ちていっています。
この①~③を、繰り返してます。
そのため、毛先を切りそろえても、1本1本のサイクルが違うため、しだいに不揃いになっていきます。
成長期は男女でもホルモンの違いなどで微妙に違います。
男性の場合3~5年。
女性の場合4~7年。
1日で約0.3~0.4mm伸びると考えると、髪は伸びてもいいところ1m程度が限界だと言えます。
体毛はなんで髪の毛みたい伸びないの?
体毛にも実はこのヘアサイクルがあります。
すね毛やムダ毛などは1日に0.3mm伸びますが、3週間程度のヘアサイクで生え変わります。
ワキやビキニラインは2年8ケ月程度で抜け落ち、4ヶ月くらいの休止期に入ります。
眉毛やまつ毛は1日0.18mmと、伸びは遅いですが、2か月で生え変わります。
このように人間の身体に生えている毛にはそれぞれヘアサイクルが存在し、新しい毛に常に生まれ変わりながら存在し続けています。
ちなみに薄毛はこのヘアサイクルが短くなり、髪の毛が十分育ちきらないうちに抜けてしまっている可能性があります。
抜ける本数より生えてくる本数が少ないと、自然と髪の毛は薄くなって行ってしまうのです。
人種によってヘアサイクルは違う?
髪の毛にはヘアサイクルがあると言ってきましたが、人種によってその成長速度やヘアサイクル、髪の寿命や伸びる長さの平均は違うようです。
日本人は65~75cm。
中国人は90~100cm。
欧米人は約60cm。
すでに亡くなっていますが、男性で世界NO1の髪の長さと言われていたのが、ベトナムのTran Van Hayさんの6.8mという記録。
切ると気分が悪くなるからという理由で50年以上髪を伸ばし続けていたそうです。
出典:https://matome.naver.jp/odai/2136304805545094401 Naverまとめ
アメリカのアーシャ・マンデラさん(50)は「世界一長いドレッド」としてギネス認定を受けています。
長さ17m、重さ19kg。
洗って乾かすのに丸2日かかるそうです。
出典:https://ameblo.jp/tas-sl/entry-11640786737.html世界のできごと
また中国のヤオ族(髪長族とも言われている)は、人生で髪を切るのは成人にあたる18歳の1度のみ。
その時切った髪毛束は地毛と束ねるそうです。
出典:http://www.excite.co.jp/News/chn_soc/20081204/Searchina_20081204068.html eXcite.ニュース
日本でも渡辺一祐さん(40)は、「世界①高いモヒカン」でギネス認定を受けています。
出典:https://matome.naver.jp/odai/2134749719617878601 Naverまとめ
ヘアサイクルがあり髪は抜け変わると言われてはいますが、世界各国にはこのように衝撃の長さや重さに耐えながら伸ばし続けている人も大勢います。
計算上や統計上とは違い、もしかしたら人間の髪の毛はもっと伸び続けることができるのかもしれませんね。
平安時代の日本でも
平安時代の宮廷女性は、百人一首にもあるように髪の長い人ばかりです。
出典:http://melancolia.zoku-sei.com/%E6%97%85%E8%A1%8C/平安自裁の装束
あまりに長いため、洗髪休暇というものがあり、月に2度、3日ずつ休みをもらっていたようです。
しかし、実はこの髪、髢(かもじ・髪文字)と言う、現代のエクステのような足し毛だったとか(画像にも髪をつけ足している様子が写っています)
宮中仕えのストレスで抜け毛や薄毛があったことから、このような足し毛は宮中女性の身だしなみだったようです。
髢(かもじ・髪文字)とは、髪を結ったり垂らしたりする場合に地毛の足りない部分を補うための添え髪・義髪のこと。今日では、日本の女性がいわゆる日本髪を結う際に用いることが多い。人毛のほか、牛の尻尾の毛が使われる。
頭部全体に被る「かつら」とは別物であるが古くは両者に明確な区分は無かったと言われ、語源としては「かつら」の女房言葉表現として用いられた髪あるいは鬘に“文字”を付け加えた「か文字」という言葉に由来していると言われている。そのため、今日でも「髪文字」という当て字表現が用いられる場合がある。引用:Wikipedia
「髪捻(かずらひねり)」という女性のかつらを作る職人さんもいたらしいのですが…それは女性の落ちている毛(死体などから髪を切り取っていた)を集めて作っていたそうです。
今から考えるとちょっと怖いですよね。
現代でも巫女さんなどがたまにこのような足し毛をつけることがあるそうです。
また結婚式での和装で地毛で日本髪を結う場合や夜会巻きなどのドレスアップ用ヘアなどのボリュームアップのために使うヘアートップ(毛たぼ・すき毛)として販売されています。
そもそも髪の毛ってなぜ伸びるの?
髪の毛は血液によって運ばれてきた栄養素をもらって伸びています。
毛根には毛乳頭という毛細血管が張り巡っている部分があり、その血液からミネラルやビタミン、アミノ酸、銅、カルシウムなどを受け取って成長しています。
そこで作り出されるタンパク質が角質化され、成長して髪の毛となるのです。
ですから=髪は血液から出来ている=食べているものが栄養となっているということです。
長く伸ばせるほど栄養が行き届いた髪にするのも、早く抜け落ちて薄毛となってしまうのも、自分の普段食べるもの、口に入れるもので髪の良し悪しも変わっていきます。
日ごろの食生活がいかに大事かということがわかりますね。
米のとぎ汁洗髪法
中国のヤオ族や平安時代の女性たちは、その長い髪を「米のとぎ汁」を使ってお手入れをしていたようです。
米のとぎ汁には髪にいい栄養素がたっぷり入っています。
●ビタミンB1(エネルギーの代謝を上げる)
●ビタミンB2(肌のハリを与える)
●ビタミンE(抗酸化作用や老化防止、血行促進効果)
●セラミド(高い保湿効果)
など、パサつき防止や消臭効果、白髪や薄毛にも効果があると言われています。
やり方は簡単です。
①お米をとぎます。
②1度目に洗ったとぎ汁には汚れなども含まれているので流し、2度目にといだとぎ汁から取っておきます。
③新鮮なうちにその日取ったとぎ汁はその日に使います。
④シャンプーの前後どちらでもいいですが、濡らした髪と頭皮につけ、よくマッサージをしながら揉みこみます。
⑤最後に軽く洗い流して終了です。
加齢臭が気になる場合はシャンプー後に使用するといいようです。