【くせ毛の種類】は1つじゃない!自分のクセは縮毛矯正に向いている?
くせ毛と一言で言っても、様々なタイプのクセがあるのはご存じですか?
その種類により、原因や特徴、対処法が異なります。
ご自分のクセの種類を理解することでお手入れ方法や髪に対する扱い方が変わってくるのではないでしょうか?
クセ毛と聞いてまずその改善方法として真っ先に思い浮かべるのが「縮毛矯正」ですよね?
クセを持つ人にとって、サラサラ直毛の風になびく髪は憧れだと思います。
ですがその「縮毛矯正」が向いていないクセの種類があります。
今回はクセの種類と共に、縮毛矯正が向いているクセと向いていないクセについてまとめてみました。
目次
【連珠毛(れんじゅもう)】
連珠毛という言葉を聞いたことがありますか?
直毛は毛根の形もまっすぐで、その断面はきれいな円形のまっすぐな髪の毛のことです。
それに対し連珠毛は見た目は直毛に見えますが、1本の髪の毛の中で、太い部分と細い部分が分散して存在する数珠をつなぎ合わせたような髪質のことです。
そのため、触った時にゴワゴワした手触りになります。
<縮毛矯正に向いている?>
連珠毛は縮毛矯正には向いていません。
髪の細いところに対し薬剤の刺激が強すぎて切れてしまうことがあるのです。
そのため、細い部分に合った薬剤を使用すると太い部分の効きが悪くなってしまったりするため、「これって失敗じゃない?」「かかっていないんじゃない?」となるわけです。
<連珠毛の原因>
●毛穴の汚れや皮脂の目詰まり
●ストレスやホルモンバランスの崩れ
●髪の栄養不足(タンパク質のバランスが崩れている)
髪の主成分であるタンパク質は水分を含みやすい「オルトコルテクス」と水分を含みにくい「パラコルテックス」が均等にバランスが保たれるとまっすぐな状態になりますが、これが崩れてしまうとくせ毛になります。
●先天的疾患
常染色体優位性遺伝(親から子供に代々伝達していく疾患で、親のどちらかがこのクセ毛の場合、子供にはほぼ50%の確率で男女の性に関係なく遺伝する)
これが原因で連珠毛となっていることもあり、髪の毛が折れたり切れたりしやすいという症状が出ます。
<連珠毛のお手入れ方法>
●ストレスを溜めない(慢性的なストレスはアドレナリンの分泌が多くなってしまうため、毛穴を締め付けたり毛根の形を変形させてしまうと言われています)
●髪に栄養が行き渡るように食生活を改善する
●毛穴の詰まりをなくす(オリーブオイルやホホバオイル、ココナッツオイルなどを利用して頭皮クレンジングを行うと良いでしょう)
●クセ毛効果のあるトリートメントを使用する
●ドライヤーでしっかり乾燥(イオンドライヤーが良いでしょう)
連珠毛は熱に弱いので熱で乾かすというよりは風で水分を飛ばすようにすることが重要です。
●ドライヤーで最後に冷風をあてると保ちやすくなります。
【捻転毛(ねんてんもう)】
捻転毛とは髪の毛の内部が空洞化することで、髪の断面が円形から楕円形に潰れてしまい、さらに捻じれている髪の毛のことです。
この捻じれがあるために髪の太さが一定ではなく、パラツキが見られ触るとゴワゴワします。
<縮毛矯正に向いている?>
捻転毛は縮毛矯正には向いていません。
髪の毛が捻じれているため、薬液の浸透が均一ではなく、この薬剤と熱との刺激によって髪の細い部分がダメージを受けて切れやすくなってしまいます。
<捻転毛の原因>
連珠毛の原因と同じく先天的なものと後天的なものが挙げられます。
●毛穴の汚れや皮脂の目詰まり
●ストレスやホルモンバランスの崩れ
●髪の栄養不足(タンパク質のバランスが崩れている)
髪の主成分であるタンパク質は水分を含みやすい「オルトコルテクス」と水分を含みにくい「パラコルテックス」が均等にバランスが保たれるとまっすぐな状態になりますが、これが崩れてしまうとくせ毛になります。
●先天的疾患
指定難病の全身性強皮症(皮膚や内臓が硬くなってしまう病気)や扁平苔癬(関節部などに紫紅色の平らに隆起した発疹ができる病気)、感染症などが原因で毛包に変化が生じ捻転毛になる場合があります。
<捻転毛のお手入れ方法>
●ストレスの改善
●食生活と睡眠の改善
●毛穴の詰まりをなくす(オリーブオイルやホホバオイル、ココナッツオイルなどを利用して頭皮クレンジングを行うと良いでしょう)
●オイルや乳液タイプのトリートメントで保護ケア
【波状毛(はじょうもう)】
髪の断面が楕円形になっていて、ゆるいパーマをかけたように波のようなうねりがある毛です。
日本人のクセ毛に最も多いタイプです。
湿度に左右されやすく、梅雨や雨の日などは髪が広がりやすくなります。
<縮毛矯正に向いている?>
ほとんどの人がストレートパーマや縮毛矯正で改善されるケースが多いです。
またかけなくてもショートカットにするなどで目立たなくなります。
逆に普段ショートにしていて、くせ毛だということに気づかなかった人が、髪を伸ばすことで「ああ、私ってくせ毛だったんだ?」と、クセ毛に気づくこともあります。
<波状毛の原因>
連珠毛と同じく先天的なものと後天的なものが挙げられます。
●毛穴の汚れや皮脂の目詰まり
●ストレスやホルモンバランスの崩れ
●髪の栄養不足(タンパク質のバランスが崩れている)
髪の主成分であるタンパク質は水分を含みやすい「オルトコルテクス」と水分を含みにくい「パラコルテックス」が均等にバランスが保たれるとまっすぐな状態になりますが、これが崩れてしまうとくせ毛になります。
●先天的疾患
常染色体優位性遺伝(親から子供に代々伝達していく疾患で、親のどちらかがこのクセ毛の場合、子供にはほぼ50%の確率で男女の性に関係なく遺伝する)
これが原因で波状毛となっていることもあり、毛根や毛穴の歪みなどが出ます。
<波状毛のお手入れ方法>
●ストレスを溜めない(慢性的なストレスはアドレナリンの分泌が多くなってしまうため、毛穴を締め付けたり毛根の形を変形させてしまうと言われています)
●髪に栄養が行き渡るように食生活を改善する
●アミノ酸系のシャンプーで頭皮を優しくしっかり洗う
●クセが気になるからと言って抜くのはNGです
直毛の中にくせ毛が混じっているとどうしても気になってしょうがないですが、健康の髪を抜いてしまうと毛根が傷んでしまいます。
抜いたとしてもまっすぐな毛生えてくるわけではないので、どうしても気になる場合はアイロンなどで対処しましょう。
【縮毛(しゅくもう)】
縮毛は、細かく縮れチリチリしたクセ毛のことです。
日本人にはあまり見られません。
アフリカ系の国籍の方や黒人系の人に多く見られます。
乾燥しているように見え、膨らみやすいのが特徴です。
<縮毛矯正に向いている?>
伸びにくい髪質ですが、縮毛矯正で改善ができます。
髪が伸びてきた時に、縮毛矯正をしているところとしていないところの差が激しいため、繰り返し縮毛矯正をしないと気になりやすいでしょう。
基本、縮毛矯正は熱と薬剤、アイロンプレスという髪の傷みの原因になる要素がいっぱいです。
繰り返しかける場合は、同じ個所にはかけずに伸びてきたとこ路の実をかけるようにしましょう。
<縮毛の原因>
先天的な原因が大きいです。
常染色体優位性遺伝(親から子供に代々伝達していく疾患で、親のどちらかがこのクセ毛の場合、子供にはほぼ50%の確率で男女の性に関係なく遺伝する)
これが原因で連珠毛となっていることもあり、髪の毛が折れたり切れたりしやすいという症状が出ます。
<縮毛のお手入れ方法>
他のクセ毛と同じく体の内外面からのケアが必要です。
●ストレスの改善
●食生活と睡眠の改善
●毛穴の詰まりをなくす(オリーブオイルやホホバオイル、ココナッツオイルなどを利用して頭皮クレンジングを行うと良いでしょう)
●オイルや乳液タイプのトリートメントで保護ケア
クセ毛以外<毛髪奇形>
結節性裂毛症(重積裂毛)と言う言葉をご存じでしょうか?
出典:誰もが知りたい毛髪のひみつ
関連記事:竹状毛
別名竹状毛(ちくじょうもう)と言って、髪の毛に竹の節のような結節ができ、まるで竹のような外見になる毛幹の異常です。
非常に折れやすいので短くまばらになりやすいです。
「ネザートン症候群」と呼ばれる病気の中の症状のうち、毛髪異常がありますが、それがこの結節性裂毛症です。
ネザートン症候群は常染色体劣勢遺伝の先天的疾患です。
生後数か月で髪の毛が全脱毛をし、その後再び生えてきた毛は髪の内部がスカスカで、細く短く非常にもろいです。
眉毛やまつ毛、体毛にも異常が見られます。
これらの毛髪異常の他、先天性魚鱗癬様紅皮症(厚生省の指定難病、全身の皮膚が赤くなり魚のうろこ状やサメ肌になる先天性の病気)や、そのほとんどの患者がアトピー性皮膚炎などを合併すると言われています。
<結節性裂毛症の原因>
結節性裂毛症の人の2/3はSPINK5遺伝子の突然変異が見られる。
この突然変異遺伝子(SPINK5遺伝子)を受け継ぐことによる先天的疾患が原因とされています。
結節性裂毛症は髪の内部にある毛皮質の弱化によっておこります。
髪の毛のあちこちに弱くなっている部分が発生し、その付近にある皮質の硬い部分が弱い部分に圧入することで小結節や隆起を作り出しやすくなります。
これらの小結節ができることにより、髪の表面に凸凹ができ、髪が折れやすくなります。
病院で頭皮から髪の毛を抜き、顕微鏡でDNA検査をします。
遺伝子の突然変異を発見するためDNA検査や皮膚生検をすることがあります。
<縮毛矯正に向いている?>
非常に折れやすいので縮毛矯正やパーマは避けた方がいい髪質です。
出来る限りしない方がいいです。
このような毛髪奇形はクセ毛の種類ではありませんが、縮毛矯正は避けた方がいいという観点から載せておきます。
<重積裂毛のお手入れ方法>
特に治療をしなくても年齢と共に改善します。
●髪の水分を保つことで切れ毛を抑えることができます。
●体の水分を保つため、こまめに水分補給
●髪が乾燥しやすくなったり切れやすくなるためアルコール系のヘアケア製品を使用しない
これらのように同じクセ毛であっても縮毛矯正が向いている髪と向いていない髪質があります。
クセ毛は同じ1人の人物からでも1種類だけのクセに限らず、ところどころでミックスされていたりと非常に複雑です。
なので部位によって縮毛矯正が効きやすかったり効きずらかったり、また切れ毛になりやすかったりします。
自分自身でそれを理解することにより、それを美容師さんに伝えることで切れ毛や失敗を防いだり、日ごろのお手入れを部分的に変えたりすることで、傷みや切れ毛予防にもなります。