ヒゲに穴?!【ヒゲの円形脱毛症】ヒゲが生えない原因と対処法
突然ヒゲに穴が開いたことはありませんか?
穴が開くと言っても、陥没するというわけではなく、部分的に穴が開いたように毛が生えない部分が現れると言うことです。
その原因と対処法をご紹介します。
目次
ヒゲにも円形脱毛症はできる?!
円形脱毛症は通常頭髪に発症することが多いですが、眉毛やヒゲ、すね毛や陰毛などの体毛にも発症します。
およそ1000人に1~2人の割合で発症すると言われています。
年代や性別を問わず発症しますが、ヒゲの脱毛症は主に男性のみに現れます。
円形脱毛症と言うと=ストレスが原因と思われがちですが、一概にストレスが原因ではないようです。
円形脱毛症の原因
①自己免疫疾患
ストレスは原因と言うよりは引き金にすぎず、実際のところの根源は「自己免疫疾患」によるものという考え方が主流のようです。
自己免疫疾患とは、本来外部のものを異物として攻撃する自己免疫が、自らの細胞を間違って攻撃してしまうというものです。
免疫細胞のTリンパ球(白血球)は、感染した細胞を排除するという働きをしています。
そのTリンパ球が何らかの原因により毛母細胞を異物とみなして攻撃してしまうため、脱毛に繋がります。
②アレルギー
「アレルギー性円形脱毛症」という病名があるように、アトピー性皮膚炎と円形脱毛症は関係が深いようです。
円形脱毛症の約40%の人がアトピー素因を持つと言われています。
再発しやすく、治りにくい場合は、よりアトピーなどのアレルギーを合併していることが多いようです。
免疫機能の異常が原因とされることから、毛母細胞に刺激を与えてしまうことで脱毛につながる場合もあるようです。
男性の場合、特にヒゲの濃い人は、カミソリなどで深剃りをし毎日刺激を与え続けているため、それが脱毛の原因に繋がっている場合もあります。
アトピー性皮膚炎の他、金属アレルギー、喘息なども関係があるようです。
③貧血
鉄分が不足すると毛は成長期からいきなり休止期に入ってしまうことがあり、脱毛が増えることがあると言われています。
貧血の症状の1つでもある「スプーン爪」などは円形脱毛症を発症している人に割と多く見られるようです。
ヒゲの円形脱毛症と似ているもの
●抜毛症(ばつもうしょう)
抜毛症も円形脱毛症と同じく、頭髪だけでなく、眉毛やヒゲなどに及ぶ場合があります。
自然に「抜けてしまう」円形脱毛症と違い、抜毛衣装は自分自身で「抜いてしまう」という行為です。
ヒゲの場合このような抜毛症の他、見た目の美的問題上、ヒゲを抜いてしまう方も多いと思います。
このような場合は自ら抜くことをやめさえすれば、また生えてくる場合が多いです。
●尋常性白斑(じんじょうせいはくはん)
ヒゲが生えているカモにも尋常性白斑はできます。
メラノサイトの機能が止まり、皮膚の色と共にヒゲの一部分が白髪になります。
目ね機やホルモンの異常、甲状腺の病気や糖尿病、遺伝や老化などさまざまな原因が考えられます。
悪性円形脱毛症
ヒゲは毛髪と違い、ほとんどの方が剃ってしまうものですし、剃ってしまえばそれほど違和感は感じません。
ヒゲの永久脱毛をされる方もいるくらいなので、何も心配はいりません。
しかし、円形脱毛症が頭髪やその他体毛にも現れているとなると話は別です。
一刻も早く皮膚科を受診してください。
あまりに急速に円形脱毛症が広範囲にわたり、頭髪やヒゲ、眉毛、まつ毛、わき毛、鼻毛、手足の毛や陰毛などの体毛全身に脱毛が進んでしまう場合があります。
それは「悪性円形脱毛症」と言い、一度なってしまうとなかなか完治しにくいようです。
遺伝や男性ホルモンの影響が原因している共言われていますが、はっきりとした原因は解明していないようです。
ヒゲの円形脱毛症の対処法
その脱毛の原因が何なのかわからなければ、早期に改善へは向かえません。
そのまま放っておいても完治することがありますが、時には判断を間違ったり、違う病気の可能性があった場合、直ちに治療を開始しないともう髪の毛が生えてこなくなってしまう危険もあります。
そしてまずは、ストレスを抱えている場合、その悩みを解消できるように努めましょう。
悩みの元を改善しないと、円形脱毛症ができてしまったという悩みによって、また再発や脱毛が広がる可能性があります。
ストレス解消とリラックス。
まずはこれが1番です。
皮膚科を受診すると内服薬や外用薬を処方してもらえます。
●フロジン液(塩化カルプロニウム5%)…血管拡張作用があり、市販の育毛剤にも配合されているものがあります。
●ステロイド…外用薬だけでなく、内服薬や注射もあります。
●冷凍療法…ドライアイスを脱毛部分に行う治療法。
刺激を与えて発毛を促す効果があり、約70%の有効率が期待できます。
●局所免疫療法…SADBE、DPCPというかぶれを起こしやすい化学物質を1~2週間に1度塗布し、軽い皮膚炎を発症させるという治療法です。
約90%の有効率が期待できます。
●PUVA療法…「ソラレン」という薬を飲みます。
脱毛部に紫外線を当てる治療法です。
●セファランチン…「セファランチン」という内服薬を飲みます。
血流を抑止、アレルギーを抑えてくれます。
育毛剤にも入っているものがあります。
円形脱毛症でヒゲに穴が開いた皮膚は、ツルツルしていて毛穴がなくなっているように見えますよね?
「もう毛が生えて来ないんじゃないか?」
と心配になってしまうと思いますが、大丈夫です。
生えてきます!
通常、脱毛は一定の大きさになると止まり、2~3ヶ月で自然に改善してきます。
ヒゲの円形脱毛症の場合「局所免疫療法」が有効とされていますが、ご自分の症状を皮膚科でよく診てもらい、ご自身に合った治療法を受けましょう。