【襟足の抜け毛】にはある病気が隠れているかも?!原因と対処法!
通常、抜け毛が気になる場合、前頭部~頭頂部にかけて気になる方が多い中「襟足(えりあし)だけ髪が異常に抜ける」というお悩みを抱いている方がいます。
実は、襟足の抜け毛には、ある病気が隠れているかもしれません!
その原因と対処法についてご紹介します。
目次
襟足の毛は普通抜けないの?
通常、薄毛や脱毛、抜け毛でお悩みの方がまず感じるのは、前頭部~頭頂部の抜け毛です。
サザエさんに出てくる波平さん同様、大抵薄毛というと頭の前からてっぺんにかけてから薄くなり始めます。
男性型脱毛症(AGA)や女性男性型脱毛症(FAGA)などは、体内のホルモンバランスの崩れや減少などが深く関係しているため、その影響を受けにくい後頭部(特に襟足)は、一般的に抜けにくい部分なのです。
また医科学的にも「頭部」とは眉から上~盆のくぼ(後頭部中央部分の凹んだ部分)のことを指します。
実は襟足の毛というのは頭髪と言うより、頸部(首)の毛と言う方が正解です。
=薄毛になりにくい部分でもあるのです。
襟足の毛が抜ける原因とは?
このように通常ではあまり抜けにくい襟足の毛ですが、ではなぜそのような部分が抜けるのかというと、次のような原因が考えられます。
原因1:自己免疫疾患
自己免疫疾患とは、免疫の異常により、外部からの異物だけではなく自分の毛根などを異物とみなし、攻撃してしまう疾患のことです。
この自己免疫疾患の中には次のような脱毛症があります。
「円形脱毛症」
円形脱毛症もこの自己免疫疾患が原因とも言われています。
特に蛇行型と呼ばれる円形脱毛症は、襟足や生え際などを中心に広範囲にわたり抜け落ちてしまいます。
襟足の毛が円形状、もしくは楕円状に抜けている場合、この円形脱毛症が考えられます。
対処法:「円形脱毛症」
まずは皮膚科を受診しましょう。
その脱毛の原因が何なのかがわからなければ、早期改善は望めません。
そのまま放っておいても完治することがありますが、時に判断を間違ったり、違う病気の可能性があった場合、直ちに治療を開始しないと毛髪が生えてこなくなるという危険もあります。
ストレスを抱えている場合は、その悩みを解消できるように努めましょう。
円形脱毛症は、円形脱毛症ができてしまったという悩みによって、また再発や脱毛が広がる場合があります。
ストレス解消をリラックス。
まずはこれが1番です。
皮膚科を受診すると内服薬や外用薬を処方してもらえます。
「休止期脱毛症」
休止期脱毛症の場合、太く長い抜け毛が目立つようになるのが特徴です。
休止期脱毛症には次のような2つのタイプに分かれます。
「慢性休止期脱毛症」…6ヶ月以上かけ徐々に脱毛が多くなって進行していきます。
「急性休止期脱毛症」…円形脱毛症や分娩後脱毛症、ピルの服用後脱毛症などにも同様の症状が起こります。
毛髪には「ヘアサイクル」というものがあります。
「成長期」…毛髪が成長する(約2~6年)
⇩
「退行期」…成長が止まる(約2~3週間)
⇩
「休止期」…抜け落ちる(2~3ヶ月)
1本1本の毛髪が、このサイクルを交互に繰り返しているため、毛髪は常に一定の量を保っています。
全部が同じサイクルで、成長期→退行期→休止期だとすると、ふっさふさの状態か一斉に抜け落ちてしまうかになってしまいますからね。
1日約50~100本抜け落ちても問題ないのは、休止期の毛がそれだけあると言うことになります。
「休止期脱毛症」は、何らかの原因で本来成長期にあるべき毛根が休止期に入ってしまったり、本来2~3ヶ月で終わるはずの休止期が長引いてしまうため、全体の毛量が減ってしまうのです。
対処法:「休止期脱毛症」
まずは皮膚科や内科、女性の場合婦人科などの医療機関を受診しましょう。
ホルモンバランスの乱れや過剰なストレス、頭皮の血行不良、栄養不足などにより誰にでも起こりうる可能性があります。
きちんとした医療機関で内服薬や外用薬などで治療する必要があります。
「甲状腺の病気」
甲状腺ホルモンは髪の成長に重要な役割を担っています。
甲状腺ホルモンの分泌量が不足する病気としては「甲状腺機能低下症」や「橋本病」などが挙げられますが、これらの病気にかかると、髪の毛の生え変わりがスムーズにできなくなり、抜け毛が目立つようになってしまいます。
抜け毛の他、倦怠感やむくみ、体重の増加、無気力、便秘、寒気、月経異常、皮膚の乾燥などの症状がみられるようになります。
特に女性の場合、閉経の年代になってくると、更年期との症状がかぶるため見過ごされやすいです。
対処法「甲状腺の病気」
甲状腺の病気からくる抜け毛の場合、これらの病気を治療することで改善されることがあります。
病院を受診し、ホルモン剤の服用などの治療を行う必要があります。
これら甲状腺の病気も自己免疫の異常によって起こる病気です。
加齢や体質なども関係していると言われていますが、遺伝の影響もあるため、家系的にこれらの病気にかかっている人や、かかられたことのある人がいたら、定期的に甲状腺の検査をしたり、首のリンパの腫れに気を付けるなど日ごろからの注意が必要です。
原因2:脂漏性皮膚炎
頭皮に炎症やフケ、かゆみ、ニキビ、かさぶたなどができてはいませんか?
頭皮には様々な常在菌が棲みついていて、そのバランスが保たれていることで皮膚に潤いを与えたり頭皮の環境を整えています。
ところがそのバランスが崩れ「マラセチア菌」などが繁殖することで、脂漏性皮膚炎を引き起こします。
この菌の大好物は「皮脂」。
そして「湿気」が多いところが大好きです。
夜、髪を洗ったままよく乾かさないでそのまま寝てしまったりすると、特に枕で圧迫されている襟足などに菌がより多く繁殖しやすくなり、抜け毛の原因にもなってしまうのです。
対処法:脂漏性皮膚炎
菌によるものなので、その菌をやっつけなくてはなりません。
① シャンプーを抗真菌薬のものに変える。
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② トリートメントやコンディショナーの使用を控える
いくらシャンプーを抗真菌薬配合のものに変えても、トリートメントやコンディショナーで油分を与えてしまっては、落としたはずの皮脂もまた増え、それをエサに生き残った菌達も再び繁殖してしまいます。
③ 油物や刺激の強い食事を控え野菜中心の食事に切り替える
できれば野菜中心の食事や、魚や肉もなるべく脂身の少ないものにするなど、ちょっとでも心の片隅に留めておくことが必要です。
特にビタミンB2,B6は頭皮の薬の王様です。
脂分の分解、コントロールに役立ち、ニキビや肌荒れの改善にも繋がります。
ビタミンB2…ヨーグルトやウナギ、納豆、アーモンドなど
ビタミンB6…ニンニクやマグロ、豚肉、サンマなど
特にレバーやヨーグルト、シジミなどは最優秀食材です。
④ 枕カバーをこまめに取り換える
いくら食事に気を付けていてもシャンプーを変えても、枕カバーを清潔なものにしていないと、そこに菌達は潜んでいます。
できるだけ毎日洗濯することを心がけましょう。
原因3:牽引性脱毛症
毛髪そのものは健康なのに、ポニーテールを毎日していたり、エクステをつけているなど、常に毛髪が引っ張られて負荷がかかっている状態だと抜け毛が多くなり、ひどい場合は抜け落ちてしまうことがあります。
一時、モデルのナオミキャンベルさんもエクステが原因による牽引性脱毛症になってしまったと話題になりました。
この牽引性脱毛症の場合、遺伝によるものでもホルモンバランスによるものでも、何らかの疾患や病気によるものでもありません。
髪への負荷をかけなければ、いずれ改善してきます。
髪を短く切ったり、髪を結ばないようにしたりと、髪への負荷をなくし、血流改善の頭皮マッサージをする、育毛剤をつけるなどで、改善されてきます。
原因4:抜毛症
抜毛症(トリコチロマニア)とは、正常な毛を無意識、または意識的に引き抜いてしまうという性癖によって脱毛班ができる精神疾患です。
あくまでクセの1つなので、抜くという行為が楽しく感じてしまったり、快感に感じてしまうことで自然と手が髪にいき、引き抜いてしまうのです。
ですが「正常な健康毛を抜く」という行為は、痛みを伴う行為であり、自傷行為の1つでもあるため、精神疾患を抱えているというケースもあります。
学校生活や対人関係、また日常生活を送る上で何らかのストレスが原因になっている場合もあります。
ストレート毛なのに、ところどころクセのある毛が気になって仕方なくなり抜いてしまったり、白髪が気になってついつい抜いてしまうなども、抜毛症の1つです。
抜毛症はあくまでクセによるものですので、自ら引き抜く行為をやめさえすれば改善出来ます。
抱えている問題の解決や、ストレスの改善が抜毛症の改善にも繋がります。