赤ちゃんの髪の毛が生えない!【無毛症/乏毛症】
目次
無毛症(むもうしょう)/乏毛症(ぼうもうしょう)とは?
生まれつき頭髪や体毛の量が少なかったり、一部または全く毛が生えてこない、また生まれた時には毛が生えていたのに生後1~2年で抜け落ちて生えてこないというような遺伝性の疾患です。
日本では1万人~2万人に1人の割合の方が、この乏毛症を患っている方がいると言われています。
乏毛症は無毛症の一種で、以前TVドラマ「無痛」の中で中村蒼さんが、この無毛症の患者を演じていたのが印象に残っている方も多いのではないでしょうか?
【無毛症/乏毛症】の原因は?
① 遺伝子異常
無毛症/乏毛症で一番多い原因とされているのが、この遺伝子異常です。
先天性乏毛症は、常染色体劣性遺伝性縮毛症、乏毛症とも呼ばれ、毛の発生や成長に関わる遺伝子に異常や欠損があるために起こる疾患です。
責任遺伝子LIPHの異常が原因と言われています。
毛が生えるために必要なLPAを生成できないため、毛が生えてこないためのようです。
母親が無毛症の場合、子供が無毛症になる可能性は約70%とも言われています。
② 皮下脂肪型肥満
③ ホルモン低下
④ 放射線
【無毛症/乏毛症】の種類
全頭無毛症(ぜんとうむもうしょう)…頭部全体に毛が生えない。
限局性無毛症(げんきょくせいむもうしょう)…頭部の一部に毛が生えない。
●脂腺母斑…出生時、境界線のはっきりしない黄色いあざがあります。
●先天性皮膚形成不全症…約1~3cm程度の生まれつき毛のないへこんでいる部分があります。
【先天性無毛症】は、生まれつき毛根が存在しません。
なので毛は全く生えませんし、何年経っても生えては来ません。
無毛や乏毛の他、精神発育遅滞や爪甲発育異常、歯牙形成不全、無汗症などを伴います。
外胚葉形成異常症は、無毛や乏毛の他、汗腺や爪、歯牙、皮膚などにも異常が現れれる場合があります。
【先天性乏毛症】は、生まれつき頭髪が非常に少ない疾患です。
【無毛症/乏毛症】の対処法は?
●皮膚科受診
先天性無毛症の場合、残念ながら対処のしようがありません。
しかし、今まであった髪が、抜け落ちた場合など後発性の場合、早急に受診されることをおススメします。
●移植
限局性脱毛症の場合、頭髪の移植により改善できる場合があります
●HARG療法
毛母細胞に直接働きかけることで、成長させる再生医療です。
毛周期を正常化させるため、持続的な効果が期待できます。
●ウィッグの使用
幼児期のまだ小さなお子さんうちは、ウィッグの着用は難しいと言えるでしょう。
もし着用される場合は医療用ウィッグの使用をおススメします。
ヘアドネーション
美容師を含め長い髪の女性達から熱い思いが広がっています!!
「ヘアドネーション」とは、現在さまざまな団体や賛同される美容院で、先天性無毛症や小児がんなど、何らかのケガや病気により髪を失った子供のために髪を寄付する活動をしています。
ヘアウィッグは、人工のものではどうしても不自然さが出てしまうため、人毛100%の髪で作るウィッグは貴重なものです。
女優の水野美紀さんや、ベッキー、柴崎コウさん、ダレノガレ明美さん、片瀬那奈さんなど、たくさんの方々がこの活動に協力しています。
次の条件を満たしていればヘアドネーションとして寄付ができます。
●長さ31cm以上。
●性別は不問。
●縮毛矯正やヘアカラー、パーマなどをしていてもOK。
切った髪の毛は専用の工場で加工され、小児用ヘアウィッグへと生まれ変わります。
現在多くの理美容師さんにより、このような社会貢献活動が盛んに行われています。
Smile Project ってなあに?
Ribinetでは、今まで理美容室で一般的にゴミとして捨てられていたものを
誰かのために役立てるプロジェクトを 『 スマイルプロジェクト 』 と題し、
30㎝以上の毛髪を寄付いただき、毛髪をウイッグ工場に原毛として寄与する代わりに、
小児用ウイッグをオーダーメイドで製作していただく『 へアドネーションプロジェクト 』
小児がん、免疫性疾患での脱毛症、事故等で髪の毛を失った子どもたちに
製作していただいたウイッグをプレゼントする 『 ケアウイッグ プロジェクト 』
理美容室で破棄されるカラーチューブ・アルミ缶などを回収し、
リサイクル費用をスマイルプロジェクトの活動費に充当させる 『 リサイクル プロジェクト 』 など、
理美容師が身近にできる取り組みを行っております。引用:Ribinet
上記の条件を満たしている方で、長い髪を切ろうかお考えの方は、子供たちのために髪の寄付をされてみてはいかがでしょうか?