後頭部の中央にあるコブのようなでっぱり【外後頭隆起】
目次
【外後頭隆起(がいこうとうりゅうき)】とは?
後頭部の正中線上に出っ張る骨のことです。
大きさや形には個人差がありますが、誰にでもあるものです。
一般的に骨の出っ張りには、筋肉や腱が付着する力のかかる部分によく見られますが、この外後頭隆起の下にも「後頭筋」や「僧帽筋」(顔を上に向ける時に使う筋肉)などが付着するための出っ張りです。
出典:Yahoo!知恵袋
若者の後頭部にツノが生える?!
オーストラリアにあるサンシャインコースト大学の研究チームの研究によると、18歳から30歳の218人をレントゲン撮影したところ、その約41%の人に最大3.5cmほどの突起物が確認されたという。
実はこのツノと呼ばれているもの=「外後頭隆起」
ただ、通常は5㎜程の大きさだが、大きいものだと3cm近くにもなるという。
これは遺伝によるものなどではなく、後天的なもの。
10代や20代の若者に多く、その原因が過度なスマホの使い過ぎなどによる前傾姿勢によるために起こってしまう異常。
通常誰にでもある骨とは違い、無理な姿勢により骨が引っ張られることではがれた腱を補修するカルシウムが石灰化を起こし突起物に変化したものではないかと言われている。
でも、実はコレ、難病に当たるものかもしれません。
難病「オクシピタルホーン症候群」とは?
「オクシピタル・ホーン症候群」とは、体の中にごく少量存在する元素である銅の量が不足し、皮膚や血管などの組織に異常を示す病気。
後頭部の下の方に、小さな角のような骨が認められるため、オクシピタル(後頭骨の)・ホーン(角)症候群と呼ばれています。
男子の出生68万人に1人の発症率とされており、女性にはまれにしか発症しません。
〇皮膚を引っ張ると伸びやすい
〇血管が蛇行する
〇筋力が低下する
〇膀胱に憩室という病気を伴い感染を繰り返す
等の症状があるようです。
もしこれらに当てはまるようでしたら、ただの「骨」とは思わず、専門の医院を受診をされた方がいいかもしれません。
【外後頭隆起】に似ているもの
他にも外後頭隆起に似ているものとして言われているものに次のようなものがある。
●たんこぶ(外部からの衝撃を受けることで、頭蓋骨と皮膚の間に血液やリンパ液が入り膨れた状態になる)
●粉瘤(皮膚表面が内側に袋状に入り込み、老廃物が溜まった状態で硬い良性の腫瘍)
●毛包炎(毛穴にブドウ球菌が汗腺して起こるニキビ状のもの)
●脂肪腫(脂肪細胞が異常増殖した良性の腫瘍で触ると柔らかい)
●脂肪肉腫(脂肪腫が急に大きくなったもので悪性の腫瘍)
●骨腫(骨や軟骨が膨らんでくる症状)
●石灰化上皮種(カルシウムが石炭のように固まって出来る良性の腫瘍)
●後頭部腫瘍(舌ガンや咽頭ガン、耳下腺ガン、甲状腺ガンなどの症状として現れるコブのようなもの)
見分け方
●外後頭部隆起は後頭部の正中線上にあります。
似ているものは必ずしも正中線上にできるとは限りません。
●骨が出ているだけなので、痛みなどは現れません。
●押してみても固く、骨であることが容易にわかるはずです。
【外後頭隆起】の対処法
●後頭骨の骨の一部なので、残念ながら治すことはできません。
大きくなってしまって生活に支障が出てきたり、「外後頭隆起部骨腫」を発症してしまうと、ゆっくりと増大するため手術を必要とする場合があります。
手術の際、女性であれば多少の配慮があるようですが、術野部分のみを剃って手術を行う場合が多いようです。
●骨が当たって寝るときに不都合がある場合は、クッションなどをあてて対処したり、向きを変えて寝るようにしましょう。
●ヘアスタイルで対処
短髪にされると、どうしても出っ張りが目立つため、刈り上げなどで面の色の違いなどができる可能性があります。
できればヘアスタイルは長めの方がいいでしょう。
マッシュヘアや、ランダムパーマなどで後頭部のでっぱりは気にならなくなります。
●刈上げる場合の対処法
どうしても隆起している部分が白く見えてしまいます。
なのでこのように隆起している部分より下のみを刈上げることをおススメします。
あまり短くしてしまうと、横から見た時の骨の出っ張りが目立ちボコっと見えてしまいます。
また、刈上げ面の色が隆起している部分のみ白く薄く見えてしまうため、どうしても刈上げる場合は、刈上げを得意とするサロンで「ぼかし」の技術がうまくできる理美容師さんにカットしてもらいましょう。
刈上げ面の色が均一にうまくぼかすことができれば、骨の出っ張りもそれほど気になりません。
しかしうまくぼかせていないと、どうしてもそこだけハゲているように見えてしまうので、どうしても短髪にしたい場合はこのようなソフトモヒカンスタイルにすると良いでしょう。
後ろの中心の長さが長ければ、骨の出っ張りや刈上げ面の色の違いは気になりません。
言い伝え
「反骨」という言葉をご存じですか?
最近では「反骨精神」と言う言葉として、いい意味で使われていることがありますよね。
※反骨精神…世の中の不正や因習などに果敢に立ち向かっていこうとする気概や心持のこと。
しかし反骨とは、人相学や骨相学の用語で、後頭部に突き出た骨を指しています。
骨相学の中では「この後頭部の骨を持っている人は、謀反を起こす」と言われています。
この「反骨の骨」を持っていたある中国王家の人に、骨相学の達人はこう諭したそうです。
「絶対に謀反を起こさないように」と。
忠告を受けた王家の人は、その後謀反を起こし、自滅したと言うことです。
三国志の中でもこの後頭部に出っ張りのある「反骨の相」を持つ者は「主君を裏切るもの」とされています。
なんの関係があるのかはわかりませんが、このような言い伝えがあることにはびっくりですね。